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おすすめの本
 

No.626 平成30年4月

『おまじない』『サバが好き!旨すぎる国民的青魚のすべて』
西 加奈子/著 筑摩書房

 直木賞受賞作家である著者の8年ぶりの短編集です。
 将来への不安や悩みを抱え日々を送っている8人の女性達は、それぞれが出会う“おじさん”が掛けてくれた何気ない一言で、瞬間的に心が魔法のように解きほぐされていきます。
 読者自身が悩んでいることも、8人の“おじさん”のおまじないのような言葉で、後ろ向きな考えも少し前向きになれるような希望、そして、温かさを感じる1冊です。
(Y.U)


池田 陽子/著  全日本さば連合会/監修  山と渓谷社

 隅から隅まで鯖への愛と情報に溢れた、丸ごと鯖!な1冊です。
 生態や料理だけかと思いきや、古事記の記述、日本全国鯖信仰、果ては諸外国の鯖グルメまで…そんなに鯖が好きなのか!と笑ってしまうくらい鯖々しい。
 読めば1日で鯖の全てを知ることができ、読み終わる頃にはすっかり鯖の虜!鯖を食べずにはいられないかもしれません。
(M.T)


『あるいて行くとぶつかるんだ』
『ぶらぶらミュージアム』
椎名 誠/著 KADOKAWA

 20代の頃から取材やプライベートで日本と世界を駆け回っている著者の椎名誠さん。今の日本では考えられない体験もしばしば。
 飛行機に乗れば座席にシートベルトが無く、満員電車のように定員以上の客を乗せる飛行機や、イモリやアヒルの頭を使った料理等々。そして、お酒が好きな椎名さんが語る、世界各国で飲んだ“まずいビール”とは…。
 70歳を超えた今も、現役で国内外を旅する椎名さんの思い出が綴られた1冊です。これを読めばあなたもきっと旅に出たくなるはず。
(Y.E)


大田垣 晴子/著 交通新聞社

 美術館や博物館、資料館などの名前のつく施設は国内各地に存在しています。その施設は目にしても、その中身の「展示物」に関心はありますか?
 大小を問わず、日本国内の美術館や博物館などでは趣向をこらした企画がおこなわれており、中にはいろいろな体験もできる施設もあります。
 この本では、著者が主に首都圏の美術館などを「ぶらぶら」と探訪し、その時の様子をイラストを交えて紹介しています。
 肩肘張らずに、散歩の延長で美術館などの施設を楽しめるヒントがたくさんつまっています。
(A.U)


『祈りのカルテ』『秘境駅の謎 なぜそこに駅がある!?』
知念 実希人/著 KADOKAWA

 研修医の諏訪野良太は、初期臨床研修でやってきた精神科で山野瑠美という女性に出会います。
 薬の多量摂取で緊急搬送されてきた彼女。腕には別れた夫の名前が火傷で刻まれていました。別れてもなお、夫を愛するあまり名前を刻んでいるのか、それとも別の原因があるのか…。
 様々な科で研修をしながら、病気を診察するだけではなく、患者たちが抱える心の問題に耳を傾け、解決へと導いていきます。日本内科学会認定医でもある著者が描く連作医療ミステリーです。
(A.K)


      
「旅と鉄道」編集部/編 天夢人

 人気の少ない山奥や原野にあり、乗降客もほとんどいないような秘境に存在している駅を秘境駅と言います。
 この本は、自称「秘境駅訪問家」であり、近年の秘境駅ブームの火付け役でもある牛山隆信氏をはじめ、旅行ライターや地図研究家など多くの人が、日本全国に存在している秘境駅を歴史やその駅をとりまく情勢とともに紹介しています。
 のんびりと列車に揺られて秘境駅を訪ねてみませんか。
(R.K)