子ども達にとって一番身近な読書環境は学校図書館ではないでしょうか。市民図書館は開館当初から、学校図書館の支援にも力を入れてきました。その内容をご紹介します。 伊万里市は面積が広く、小・中学校だけでも20校あります。そこで、子ども達の好奇心や読書意欲をかきたてる新しく魅力的な本を効率よく届けるために、2台の自動車図書館「ぶっくん」が、市内の学校等を3週間に1回のペースで巡回しています。学校図書館への団体貸出はもちろん、学級文庫用の本や、先生からのリクエストを受けて調べ学習に必要な文献資料などを届けています。また、留守家庭児童クラブにも配本しており、本の入れ替えを楽しみにしている子ども達が待ってくれています。 なお、昨年度からは当館の司書が市内の学校図書館を訪問して関係職員の相談に応じたり、アドバイスや作業の協力をおこなったりしています。さらに、学校図書館事務職員の研修会における助言指導もおこなっています。 最近の学校図書館には、絵本や物語などの読み物を提供する「読書センター」としての役割だけでなく、子どもたちの情報収集や処理能力を高める「学習情報センター」としての役割が求められています。今年で7回目となる「伊万里市民図書館・学校図書館を使った調べる学習コンクール」は、まさに後者の役割達成を目指した事業ともいえます。(裏面参照) 伊万里の子どもに読書習慣を身につけさせたい。本を使った調べる学習や探求学習を通して「生きる力」を育成したい。この願いを実現するために学校図書館を支援することは、市民図書館としての大事な仕事なのです。
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