令和6年5月号



塚本 やすし/作 ポプラ社

 じごくに、いっけんのパンやがありました。おっちょこちょいのあかおにと、くいしんぼうのあおおにと、なまいきなねこおにがはたらいています。とってもおいしいと、ひょうばんのパンやです。
 あるひ、3にんはえんまさまにたのまれて、にんげんのせかいにパンをとどけることになりました。しかし、じごくのパンはかたくて、あつくて、びりびりして、にんげんのくちにあいません。おにたちは、にんげんのすきなパンをかんがえます。






吉野 万理子/作 森田 るり/絵 くもん出版


 ターくんの家(いえ)のネコのチャオはいつもねています。ネコは、ねるのがしごとだというけれど、人間(にんげん)はちっともわかっていません。ほんとうは、ネコはとてもとてもいそがしいのに。人間たちがねむったころ、ネコのしごとがはじまります。えんそうしたり、近所(きんじょ)のネコたちとネコビームをしたり。ほかにも、家(いえ)の中(なか)を見(み)まわって、かぞくがぐっすりねているかチェックしにいきます。チャオが見にいくと、ターくんはゆめをみていました。チャオは、ほうっておこうかなと思(おも)いますが、だれかにいじわるされているようで…。



        低学年から

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「すごいぞ!クモの探偵団(たんていだん)」

谷本 雄治/作 羽尻 利門/絵 あかね書房

 東京(とうきょう)から徳島(とくしま)の田舎町(いなかまち)に引っ越(ひっこ)してきた4年生の加奈(かな)。同(おな)じクラスの虫(むし)が好(す)きな悠斗(ゆうと)と大地(だいち)に虫のコンクールに応募(おうぼ)しないかとさそわれたことで、クモのなぞを解き明(ときあ)かすというテーマをもとに、3人はクモの探偵団(たんていだん)を結成(けっせい)する。東京ではまわりに気(き)を使(つか)って生活(せいかつ)してきた加奈にとって、自分(じぶん)の気持(きも)ちを素直(すなお)に表(あらわ)す人たちばかりをめずらしく感(かん)じていたが、町(まち)の人たちと関(かか)わりながらクモについて調(しら)べていくうちに、加奈自身(じしん)も少(すこ)しずつ変(か)わっていき…。



「お金(かね)たちの愛(あい)と冒険(ぼうけん)」

小手鞠 るい/作 ゆうこ/画 文研出版

 ぼく金太(かなた)はうきうきしていた。今日(きょう)は月(つき)に一回(いっかい)のおこづかいをもらえる日。本を買(か)いたいとねだったことで小六(しょうろく)になった今(いま)は五千円(ごせんえん)だ。一年で六万円(ろくまんえん)。だけど、それをかせぐためには、どれくらいの労力(ろうりょく)と時間(じかん)がかかるのだろう。養(やしな)うために相当(そうとう)な苦労(くろう)をしているに違(ちが)いない。いつまでも「もらう」だけじゃなく、「かせげる」人になりたい。そう考(かんが)えているとぼくの心(こころ)のなかに、不思議(ふしぎ)な感情(かんじょう)が湧き出(わきで)てきた。もしかしたら、お金(かね)って愛(あい)のあかし、なのかもしれないな。