令和5年3月号



オトフリート・プロイスラー/作 ヘルベルト・ホルツィング/絵
武本 佳奈絵/訳 好学社

 むかしむかし、ロシアのある村(むら)にすむ、村びとのイワンが畑(はたけ)をたがやしていると、土(つち)のなかからとても大(おお)きいつりがねがでてきました。神(かみ)さまのめぐみだとおもった村(むら)びとたち。やぐらをつくると、つりがねはいちねんじゅう、うつくしい音色(ねいろ)をなりひびかせました。このかねには、ひとびとにきぼうをあたえるなにかふしぎな力(ちから)があるようでした。
 ところが、つりがねの話(はなし)をきいた皇帝(こうてい)は、むりやりかねをうばおうとしてきたのです。






堀 直子/作 いちかわ なつこ/絵 あかね書房

 こいぬのましろがおがわでであったのは、めだかのキララ。ふつかまえ、ましろがかいぬしのくるまにのせられて、やまへつれてこられたことをしったキララは、「ともだちにしてやる」といいました。キララがたべもののとりかたをましろにおしえていると、くるまがとまって、ひとりのおとこのこがちかづいてきました。おとこのこのなまえは、あおくん。あおくんは、キララのかいぬしだったのです。ところが、あおくんはキララがそばにいることがわからず、そのかわりにましろをだきあげました。



        低学年から

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「ドロップイン!」

あさだ りん/作 酒井 以/絵 金の星社

 スケートパーク存続(そんぞく)のために、クラスメートの涼(りょう)から署名(しょめい)をお願(ねが)いされた葵(あおい)。だが、署名を集(あつ)める意味(いみ)なんてないと断(ことわ)ってしまった。学校(がっこう)から帰(かえ)ったあと、パパが買(か)ってくれたスケードボードで川(かわ)沿(ぞ)いをゆっくりすべっていると、涼(りょう)と涼のお兄(にい)さんに声(こえ)をかけられた。スケボーの大会(たいかい)に出(で)てほしいというのだ。お兄さんは技(わざ)をたくさん見(み)せてくれたが、涼は「こわがり」といってくる。涼に負(ま)けたくないという思(おも)いから、葵の挑戦(ちょうせん)が始(はじ)まった。





有本 綾/作 今日 マチ子/絵 Gakken

 ゲーム機(き)をお母(かあ)さんに没収(ぼっしゅう)されてしまった海斗(かいと)。うかない気持(きも)ちで塾(じゅく)へ向(む)かっていると、駅(えき)からピアノの音(おと)が聞(き)こえてきた。その優(やさ)しい音色(ねいろ)は心地(ここち)よく、すうっと晴(は)れたような気持ちになる。ピアノを弾(ひ)いていたおじいさんは青柳(あおやぎ)さんといい、小(ちい)さなカフェを営(いとな)んでいるという。青柳さんの演奏(えんそう)を聞(き)いて、ピアノを習(なら)いたいと両親(りょうしん)に伝(つた)えた海斗だったが、他(ほか)の習い事(ならいごと)が何(なに)をやっても中途半端(ちゅうとはんぱ)なため、反対(はんたい)されてしまった。すると、その話(はなし)を聞(き)いた青柳さんは「ぼくが教(おし)えてあげようか。」と言(い)ってきて…。…。