令和5年6月号



すけの あずさ/作 BL出版

 タミエはうちでかってるやぎ。わたしよりおおきくて、ちからもつよい。でもね、ちかごろちょっとへん。のっそりあるくから、もしかしてびょうきなの?とおもっていると、おとうさんが、おなかにあかちゃんがいるんだとおしえてくれた。それから、えいようのあるごはんをあたえたり、わらでこやをあたたかくして、あかちゃんがうまれるのをまった。
 ついに、まだうすぐらいあさ、「メェェェー!!」とおおきななきごえがやまにこだました。






たるいし まこ/作 あかね書房


 チャイロはたっくんのうちのしばいぬです。きょうはあさからあめがふっています。ともだちとかさのまわしっこをして、びしょびしょにぬれてかえってきた、たっくん。ぼくだったらじょうずに、かさをさせるもんねとおもったチャイロは、よるにこっそりとたっくんのかさをさしてそとにでました。「あめあめだいすきポロポロロン」とうたっていると、「あめあめだいすきガオガオン」とだれかがうたっています。すると、かさからきょうりゅうのえが、つぎつぎととびだしてきたのです。



        低学年から

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「なりたいわたし」

村上 しいこ/作 北澤 平祐/絵 フレーベル館

 保育園(ほいくえん)のときから愛空(あいら)ちゃん、麻央(まお)ちゃん、風翔(ふうか)ちゃん、わたし千愛(ちなる)の四人(よにん)は、ずっと同(おな)じクラスでなかよしだった。だけど、三年生(さんねんせい)になってからわたしだけクラスがはなれてしまって、なんだか三人(さんにん)とうまくいかない。とくに、愛空(あいら)ちゃんはかわいくて、自分(じぶん)の思(おも)っていることがちゃんと言(い)えて、いつも話したいなあと思っているのに、なんだかきらわれている気(き)がする。わたしはどういう自分になりたいのかもわからない。みんなが変(か)わっちゃったのかな?自分らしさってなんだろう…。





斉藤 洋/作 中川 悠京/絵 あかね書房

 少年(しょうねん)の名前(なまえ)は「青(あお)トンボとおどる」。めざめたとき、そこは見覚(みおぼ)えのない場所(ばしょ)だった。村(むら)の仲間(なかま)もいない。病気(びょうき)になっているあいだ、置(お)いていかれたのだ。旅(たび)をしているという老人(ろうじん)と出会(であ)ったことから、水辺(みずべ)の人々(ひとびと)とくらすことになった少年は、ティゲルというけものをたおすため、村(むら)の長(おさ)から石(いし)つき棒(ぼう)のあつかいかたを教(おそ)わった。少年はティゲルを稽古(けいこ)の四日目(よっかめ)にたおしたことから、「ティゲルファル」と呼(よ)ばれるようになるが、自分(じぶん)が特別(とくべつ)な力(ちから)を持(も)っていることに気(き)づく。その力で森(もり)をおそうある敵(てき)と戦(たたか)うことになり…。