ほたるは、アメリカ人(じん)のおかあさんと日本人(にほんじん)のおとうさんをもつ女の子(おんなのこ)。アメリカで暮(く)らしていましたが、おかあさんの仕事(しごと)で日本へ行(い)くことになりました。
小学校(しょうがっこう)へ通(かよ)いはじめたほたるですが、ことばがむずかしく、なかなか友(とも)だちができません。すると、クラスの男の子(おとこのこ)、ワタルが声(こえ)をかけてくれました。友だちになったふたりは、日本語(にほんご)や英語(えいご)を教(おし)えあい、たくさんの話(はなし)をしました。でも、楽(たの)しい時間(じかん)はあっというま。とうとうほたるがアメリカに帰(かえ)る日(ひ)がきたのです。
山下 みゆき/作 もなか/絵 静山社
直紀(なおき)のおじさんが暮(く)らし始(はじ)めた古い家(ふるいいえ)は、ちょっと「出(で)そう」な雰囲気(ふんいき)。だけど、草木(くさき)が好(す)きな直紀はこの家(いえ)の庭(にわ)がすごくきれいで気(き)に入(い)っていた。
ところが、直紀がおじさんの家に遊(あそ)びに行(い)くと、庭から「ミズ、…クレ」と声(こえ)がしたのだ。水(みず)をあげると、人(ひと)っぽい形(かたち)をした透(す)けたゼリーみたいなものが立(た)ちあがった。山(やま)の精霊(せいれい)だという。びっくりしたため、家を紹介(しょうかい)した水野(みずの)さんに伝(つた)えるが水野さんも化け猫(ばけねこ)で…。ここは、ふしぎなものが集(あつ)まってくる庭だったのだ。