令和6年4月号



ウィリアム・スタイグ/作・絵 さくま ゆみこ/訳 徳間書店

 ソロモンはふつうのウサギです。でも、ひとつだけとくべつなところがありました。いつでもすきなときに、さびたクギにへんしんすることができたのです。そして、「ぼくはクギじゃない。ウサギだ」とおもうと、もとのすがたにもどります。
 ところがある日(ひ)、おかの上(うえ)でネコにおそわれそうになりました。ソロモンはいそいでさびたクギにへんしんしますが、ネコにみつかってしまい、クギのすがたのまま、ネコの家(いえ)につれていかれてしまい…。





立川 治樹/作 木村 いこ/絵 文研出版


 ドクヘビのブハーはいつもひとりぼっち。ルリカケスやクロウサギやトゲネズミたちといっしょになかよくあそびたいけれど、みんなはやっぱりドクがこわいみたい。ものすごいはやさでにげていってしまう。
 ある日(ひ)、ぐうぜんにも木(き)のはへんが、せんになってドクのあながふさがったブハーは、みんなでいっしょにあそべることに。たのしい毎日(まいにち)がつづいていたが、しばらくするとブハーの体(からだ)のようすがおかしくなってしまった。日(ひ)に日(ひ)に体(からだ)がしんどくなり、顔色(かおいろ)もわるくなって、口(くち)のまわりもはれてきたのだ。



        低学年から

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「ほたるとワタルの物語(ものがたり)」

小手鞠 るい/作 泉 雅史/絵 金の星社

 ほたるは、アメリカ人(じん)のおかあさんと日本人(にほんじん)のおとうさんをもつ女の子(おんなのこ)。アメリカで暮(く)らしていましたが、おかあさんの仕事(しごと)で日本へ行(い)くことになりました。
 小学校(しょうがっこう)へ通(かよ)いはじめたほたるですが、ことばがむずかしく、なかなか友(とも)だちができません。すると、クラスの男の子(おとこのこ)、ワタルが声(こえ)をかけてくれました。友だちになったふたりは、日本語(にほんご)や英語(えいご)を教(おし)えあい、たくさんの話(はなし)をしました。でも、楽(たの)しい時間(じかん)はあっというま。とうとうほたるがアメリカに帰(かえ)る日(ひ)がきたのです。





山下 みゆき/作 もなか/絵 静山社

 直紀(なおき)のおじさんが暮(く)らし始(はじ)めた古い家(ふるいいえ)は、ちょっと「出(で)そう」な雰囲気(ふんいき)。だけど、草木(くさき)が好(す)きな直紀はこの家(いえ)の庭(にわ)がすごくきれいで気(き)に入(い)っていた。
 ところが、直紀がおじさんの家に遊(あそ)びに行(い)くと、庭から「ミズ、…クレ」と声(こえ)がしたのだ。水(みず)をあげると、人(ひと)っぽい形(かたち)をした透(す)けたゼリーみたいなものが立(た)ちあがった。山(やま)の精霊(せいれい)だという。びっくりしたため、家を紹介(しょうかい)した水野(みずの)さんに伝(つた)えるが水野さんも化け猫(ばけねこ)で…。ここは、ふしぎなものが集(あつ)まってくる庭だったのだ。