奈鶴は中高一貫校の附属中学校に通う1年生。自分の乗るバスに、途中から乗車してくる別の中学校の制服を着た男子が気になります。さりげなく具合の悪そうな女性に席を譲ったり、自分に道をあけてくれたりする親切な彼。お礼を言いたいけれど、勇気が出ません。
律は私立の中学校に通う一年生。いつものバスに乗ると、自分が第一志望で不合格だった附属中学校の制服を着た女子が座っています。その子を見ると気持ちが落ち込み、自分の置かれた場所から逃げたくなります。奈鶴と律の視点から描いた物語。二人は慣れない新しい環境で一歩踏み出すことができるのでしょうか…?