令和5年8月号



にしかわ おさむ/作・絵 ひかりのくに

 もりのそばのいえにすんでいるのは、おじいさんと10ぴきのおばけとこいぬ。あるひ、おじいさんは、はしごからおちてこしをうったので、きゅうきゅうしゃではこばれてしまった。なんにちも、かえってこないおじいさん。おばけたちはしんぱいで、ぎゅうにゅうはいたつのおにいさんにびょういんへつれていってもらった。びょういんにいたこどもたちについていくと、おばけたちは、けんこうしんだんにまぎれこんでしまって…。





おくやま ゆか/さく 福音館書店


 こうたは車(くるま)が大(だい)すき。ある日(ひ)、テレビにぎんいろの大(おお)きな車がうつりました。こうたの家(いえ)にある車は、小(ちい)さなちゃいろい車。「かっこいいなあ。」とつぶやくと、つぎの日(ひ)おとうさんは、ぎんいろの車を買(か)ってきました。さっそくかぞくでドライブにでかけますが、車はかってにはしりだし、ブレーキもハンドルもまったくききません。けれど、みんなのしんぱいをよそに、あんぜんうんてんでどうろをはしっていきます。すると、みちゆく人(ひと)たちがこちらをゆびさしておどろいているではないですか。見(み)てみると、車からちゃいろの毛(け)がはえていて…。



        低学年から

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「おとな体験授業(たいけんじゅぎょう)?」

なかがわ ちひろ/作 アリス館

 きょうは、理科室(りかしつ)で特別授業(とくべつじゅぎょう)です。じぶんがどんなおとなになりたいかを話(はな)しあって紙(かみ)にかきます。あすかはマンガ家(か)、りゅうじはラーメン屋(や)、さきは美容師(びようし)、ゆりは獣医(じゅうい)。そして、こうたはなにになりたいかまよっていました。かきおわったら紙を金色(きんいろ)の液体(えきたい)がはいったビーカーにいれると、もわもわとしたゆげがでてきて…。「あたしマンガ家だよね!」と思(おも)っていたあすかですが、もわもわがすーっときえたあと、なぜかラーメン屋にいました。





富安 陽子/作 山村 浩二/絵 小学館

 野中由紀子(のなかゆきこ)先生(せんせい)がだれもいないの五年一組(ごねんいちくみ)の教室(きょうしつ)に一人(ひとり)でいる時(とき)でした。ポロンと校舎(こうしゃ)のどこかでピアノの音(おと)が聞(き)こえます。音楽室(おんがくしつ)があるのは北校舎(きたこうしゃ)の二階(にかい)なので、南校舎(みなみこうしゃ)の二階まで聞こえてくるはずがありませんが、何度(なんど)も音が聞こえます。どこかの空(あ)き教室から聞こえてくるようです。先生は音がするほうへ歩(ある)いていくと、たどり着(つ)いたのは、今(いま)は使(つか)っていない第二音楽室(だいにおんがくしつ)でした。もしかして誰(だれ)か子(こ)どもが残(のこ)ってひいているのかもしれないと思(おも)い、古(ふる)い音楽室の中(なか)へ勢(いきお)いよく足(あし)をふみいれると、ピアノの横(よこ)には象(ぞう)がいました。