令和5年11月号



黒柳 徹子/原案 柏葉 幸子/文 松本 春野/絵 講談社

 家族(かぞく)がそろってあたたかい明(あか)るい家(いえ)にいることが幸(しあわ)せなトットちゃん。ところが、トットちゃんが小学(しょうがく)2年生(ねんせい)のときに、日本(にほん)は戦争(せんそう)をはじめました。やがて食(た)べるものも大事(だいじ)な人(ひと)もいなくなり、とうとう、一日(いちにち)の食べものは、だいず15つぶだけになってしまいました。トットちゃんはだいずをもって学校(がっこう)へ通(かよ)いますが、学校へつくまでに、がまんできなくて3つぶ食べてしまいます。残(のこ)り12つぶ。夜(よる)まで残しておかなければいけませんが、おなかはいっぱいにはなりません。





かわしま えつこ/作 高橋 和枝/絵 童心社


 ママのおなかには、あかちゃんがいます。まこは、もうすぐおねえちゃんになるのです。学校(がっこう)にいっても、まこはあかちゃんのことをずっとかんがえていました。いもうとかな?おとうとかな?はやく、らい月(げつ)にならないかなあ。ところがその日(ひ)、学校からかえるとママはこれからびょういんにいくところでした。よていより、はやくうまれそうだといいます。パパとまっているあいだ、ねむってしまったまこ。めがさめると、あかるいうすみどりいろの森(もり)にいました。どうやらこの森はママのおなかのなかのようで…。




        低学年から

>>>本のよやくはここからできます

「ブニーとブールド」

山下 篤/作 広瀬 弦/画 福音館書店

 ピンク色(いろ)のブニーと水色(みずいろ)のブールドは、ぶたのちょきんばこ。ほんもののぶたのようにとても鼻(はな)がききます。そして、ちょきんばこなので、もちろんお金(かね)が大(だい)すきですが、それとおなじくらいパンも大すきです。きょうもチャリン、チャリン…とせなかの音(おと)をならしてパンやさんへ出(で)かけます。
 そんなある日(ひ)、庭(にわ)にいると雨(あめ)のにおいがしました。雨がふるなら町(まち)の人(ひと)におしえてあげなくちゃ!とおもったブニーとブールド。だけど、いい天気(てんき)なので魚(さかな)やさんのおにいさんや犬(いぬ)をさんぽしているおじいさんには雨はふらないよといわれてしまい…。






斉藤 洋/作 森田 みちよ/絵 講談社

 小学校(しょうがっこう)の同級生(どうきゅうせい)、夏川恵美(なつかわめぐみ)から電話(でんわ)がかかってきた。クラス会(かい)で子どものときに体験(たいけん)した奇妙(きみょう)なできごとを話(はな)していたところ、それを本にしてほしくなり、作家(さっか)のわたしに頼(たの)みたいとのこと。わたしは、六人の話(はなし)を聞(き)きにいくことになった。
 夏川恵美は五年生(ごねんせい)のとき、道(みち)で百円玉(ひゃくえんだま)を見(み)つけた。おまわりさんに届(とど)けたが、「きょうはお祭(まつ)りだから、きみが使(つか)っちゃいなよ」と言(い)われ、返(かえ)された硬貨(こうか)をよく見(み)ると、拾(ひろ)った百円となんだかちがう。おまわりさんの言うとおりにお祭りに行(い)き、その硬貨で狐(きつね)のお面(めん)を買(か)おうとしたら…。