ネコのポオは、黒(くろ)ぶちもようで、せなかのまん中(なか)に、きれいなハートマークをもっていた。生(う)まれたときから、ぼくとママとポオはいつもいっしょ。いっしょにあそんで、テレビを見(み)て、夜(よる)はみんなでねた。だけど、ぼくよりずっと年上(としうえ)だったポオは、おじいちゃんになるのも早(はや)かった。そして、ぼくが九(きゅう)さいのときに亡(な)くなった。ポオのいない家(いえ)はがらんとしていた。「ポオに会いたい」そう思(おも)っていると、学校(がっこう)に行(い)けなくなった三日目(みっかめ)の朝(あさ)、ママがぼくのために、ものがたりをつくってくれた。タイトルは、『生まれかわりのポオ』だった。