令和4年11月号



塚本 やすし/作 ポプラ社

 ここはかつどんやさん。おじさんが、とんかつをあげています。でも、おみせにきたこどもたちは、かつカレーはないの?かつサンドのほうがすき!とんかつていしょくがいいな、といいたいほうだい。そのはなしをきいていた、あげたてのとんかつは、「にんきのないかつどんなんて、なりたくない!」とにげだしました。おじさんが、どんぶりをもっておいかけますが、ちがうたべものになるために、とんかつはいろんなおみせをみてくることにしました。まずは、カレーやさん、つぎはパンやさんと、しのびこみますが…。






二宮 由紀子/作 大野 八生/絵 光村図書出版 

 きりんは、かたつむりからトースターをもらったが、いなかそだちなもので、つかいかたがわからない。にんげんのところへききに行(い)くと、紙(かみ)にえんぴつで絵(え)をかいて、ていねいにおしえてくれた。きりんは、おしえられたとおり、パンやさんで食(しょく)パンを1きんかった。
 いえにかえると、ぴかぴかの新(あたら)しいトースターをテーブルにおき、食(しょく)パンを2まい、きちんとトースターのなかにいれて、レバーを下げた。3分後(ふんご)、きつねいろにこんがりやけたトーストがトースターからとびだしたが、きりんは…。
 きりんときりんのなかまたちの、にちじょうのおはなし。



        低学年から

>>>本のよやくはここからできます

「生(う)まれかわりのポオ」

森 絵都/作 カシワイ/絵 金の星社

 ネコのポオは、黒(くろ)ぶちもようで、せなかのまん中(なか)に、きれいなハートマークをもっていた。生(う)まれたときから、ぼくとママとポオはいつもいっしょ。いっしょにあそんで、テレビを見(み)て、夜(よる)はみんなでねた。だけど、ぼくよりずっと年上(としうえ)だったポオは、おじいちゃんになるのも早(はや)かった。そして、ぼくが九(きゅう)さいのときに亡(な)くなった。ポオのいない家(いえ)はがらんとしていた。「ポオに会いたい」そう思(おも)っていると、学校(がっこう)に行(い)けなくなった三日目(みっかめ)の朝(あさ)、ママがぼくのために、ものがたりをつくってくれた。タイトルは、『生まれかわりのポオ』だった。





蓼内 明子/著 アリス館

 わたしのクラスに転校生(てんこうせい)がやってきた。名前(なまえ)は、桐林敏(きりばやしびん)。色(いろ)が黒(くろ)くて、手足(てあし)の長(なが)い男の子(おとこのこ)だ。プロのサッカー選手(せんしゅ)を目指(めざ)しているみたいだけど、そっけないし、にらんでたし、トゲトゲしてて、となりにいるだけでつかれる。あのトゲトゲはまるで、ヤマアラシみたいだ。そんな話(はなし)を家(いえ)でしていると、興味(きょうみ)をもったお父(とう)さんが毎週(まいしゅう)金曜日(きんようび)に、「どうだった?今週(こんしゅう)のヤマアラシは?」と聞(き)いてくるようになった。    
 ある日、ヤマアラシは、わたしの苗字(みょうじ)が長谷部(はせべ)だと知(し)ると、いつもそっけないのになぜかよく話(はな)しかけてくるようになって…。