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おすすめの本
 

No.663 平成31年10月

『理科の謎、きちんと説明できますか?』『氏真、寂たり』
左巻 健男/監修  PHP研究所 

 「高気圧だと、なぜ晴れるのか?」、「直流と交流の違いとは?」、「昆虫の定義って?」、「海の水はなぜ塩辛い?」等の疑問、なぜなのか説明できますか?
 自然現象やテクノロジー、生き物、宇宙の事と章立てして、生活に密着した疑問20項目を分かりやすく説明していきます。
 当たり前すぎて疑問も抱いていなかったけど、説明するにはちょっと不安なできごとがスッキリ解決します。
 本そのものは、厚過ぎずイラストや文字の色分けで読みやすくできています。すき間時間にちょっと読むのにいかがでしょうか。
(A.K)

秋山 香乃/編  静岡新聞社

 氏真は戦国時代の名門、今川家当主義元の嫡子として生まれ、後継ぎとして育てられる。そして運命の日、「桶狭間の合戦」で今川軍は敗北し義元も討ち取られ、突如家督を相続することになる。この敗戦をきっかけに重臣の裏切りや一門衆となっていた家康の独立、同盟を破棄し侵攻してきた武田家、強大化していく織田家と多くの問題に直面することに。
 戦国大名として最後の今川家当主となった氏真は、果たして何を目指していたのか・・・。激動の時代を生き抜いた氏真の物語。
 
(Y.E)

『きものが着たくなったなら』

『某(ぼう)』
山崎 陽子/著  技術評論社

 ややもすれば、タンスの肥やしになってしまう「きもの」。素晴らしい日本の衣服ですが、着るのが面倒で着付けが苦しい、習うのにもお金がかかる、手入れが大変など、ネガティブな言葉がつきまといがちです。
 そんな「きもの」をもっと日常に、そして、世界に誇れるおしゃれスタイルとして見直されるようにとの思いを持つ著者が、自分の経験をもとに、「きもの」と仲良くなるためのコツを綴っています。 
 着ていく場所がないなんて言っていないで、気楽に、普段からきものでの生活を楽しんでみませんか。
(R.K)
川上 弘美/著  幻冬舎

 ある日突然この世に現れた某(ぼう)と言う生き物。その姿は人間そっくりの形をしていても、性別や年齢が定まらない存在。主人公の某は病院に入院し、治療の一環として人間になりすまし、生活することを決めます。
 控えめで、希薄な存在の女子高生、性欲旺盛な男子高校生、生真面目な教職員と、様々な環境で人間と関わりながら、次々と擬態し、変化していく某。そんな「誰でもない者」である某たちの行き着く先は…。悲しみや愛おしさ、生と死、というどっしりとした内容を幻想的につづった長編物語です。
(M.T)
『タネの未来』『時空旅行者の砂時計』
小林 宙/著  家の光協会

 あどけなさの残る高校生の著者は、幼いころから木の実やタネに興味を持ち、趣味としてタネ集めをしていました。さらに、たくさんのタネに関する本も読み知識を深めていくうちに、タネの未来について危機感を覚えます。
 そこで中学3年生の時、伝統野菜を守るため、消滅する可能性の高いタネを全国から集め販売するという事業を始めました。
 学業の傍ら、時間を有効に使って事業に取り組む著者の姿には脱帽です。単に好きだからというだけでなく、タネを通して農業や私たちの将来の生活についても言及していて、彼にエールを送りたくなります。 
 
  (Y.O)
方丈 貴恵/著  東京創元社

 突然の病で瀕死の重体に陥った加茂の妻である玲奈。玲奈は自分の家系である竜泉家の呪いから自分は逃れられないとあきらめ、死を受け入れようとしていました。どうしても救いたいと願う加茂に、「マイスター・ホラ」と名乗る謎の声が聞こえます。そして、玲奈の先祖の竜泉家の一族のほとんどが亡くなった『死野の惨劇』の真相を究明することが、玲奈を助けるためには、重要だと告げられました。
 その言葉にすがるように、加茂は「マイスター・ホラ」の力で、惨劇の舞台となった1960年へとタイムスリップを果たします。そこはまさに、竜泉家の人々が惨劇に巻き込まれ始めた時でした。加茂は竜泉家の中で起こる連続殺人犯を見つけ出し、玲奈の未来を書き換えることができるでしょうか?
(A.U)