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おすすめの本
 

No.643 平成30年12月

『イラストでわかる疲れないカラダの使い方図『家をセルフでビルドしたい』

 木野村 朱美/著 中村 知史/イラスト 
 池田書店

 

 普段から自分の動きを意識している人はそう多くはないのではないでしょうか。自然に動くことこそがラクだと思いがちですが、その無意識の動きにカラダを疲れさせる原因があると著者は言います。

 カラダの構造と自分のカラダの取り扱い方を知ることで、日常生活のしんどい動きをラクにすることができるのです。掃除機をかける時や重い買い物袋を持つ時など、ちょっとした心がけでつらさから解放され、カラダも心も軽くなります。

 最近、疲れやすくなった方、疲れがとれにくくなったと感じる方に、ぜひ実践してほしい一冊です。

(R.K)

 阪口 克/著  文藝春秋

 

 みなさんは「自分の家を自分で建てる」なんて考えたことはありますか?実をいうとわたしはあります。でももちろん本気ではなく「できれば良いのになあ」という程度。しかし、大工経験ゼロのアラフォーカメラマンは6年かけて、その壮大な夢を実現させたのです。

 きっかけは『手づくりログハウス大全』という一冊の本との出会いでした。絶対に反対されると思っていた妻へのプレゼンもあっさりとお墨付きを貰い、いざ着工へ。土地整備や費用など山積みの問題を様々なアイデアで乗り越えていきます。

 家を手作りするなんて無理だと思っていませんか?…人間やればできるんです!    

(A.K)

『猫も老人も、役立たずでけっこう』『本を贈る』

 養老 孟司/著  河出書房新社

 養老家に飼われている愛猫の「まる」。著者と猫の日常を綴るNHK「ネコメンタリー 猫も、杓も。」から生まれた、ゆるやかなエッセイ本です。

   眠たい時に寝て、腹が減ったら飯を食う、世の中のことなど我関せずな老猫の姿と、猫に向けて人間社会の難しい話を語りかける著者の姿は、何気ない日常こそかけがえのないものだと気づかせてくれます。経済も政治も大切ですが、人間はつい力みがちな毎日を過ごしているだけかもしれません。読んでいるだけで、肩の力が抜ける穏やかさを感じられる一冊です。

(M.T) 

 笠井 瑠美子/ほか著  三輪舎 

 物づくりは、消費者の手元にくるまで、多くの人びとの係わりによって成り立っています。「本」も然り。本を書く人、作る人、売る人のそれぞれの思いが込められ、読む人の元へ届きます。

  本書では、本に係わる仕事をしている10人の本作りに対するこだわりや、読者を思いながら仕事に向き合っている姿が描かれていて、作り手とのつながりを感じることが出来ます。そして、「本」が作り手からのとても大切な贈りもののように思えてきます。

(Y.O)

『ヘッポコ征夷大将軍』 『われは歌えどもやぶれかぶれ』
 長谷川 ヨシテル/著  柏書房

 

 征夷大将軍といえば、教科書を読んだ限りでは知力・体力におまけに運にも味方された歴史上の人物というイメージがありました。

 鎌倉幕府を作った源氏の棟梁頼朝や乱世の鎌倉末期を乗り切り、室町幕府を作った足利尊氏、そして徳川幕府250年の基礎を作った家康。そうそうたる名前がつらなりますが彼らも人の子、後世の世に生きる私たちから見るとあきれるような事を“しでかして”いたのでした。

 愛すべき総勢39人の征夷大将軍たちに今の時代から突っ込みを入れてしまいたくなる逸話が満載の一冊です。              

(A.U)

 椎名 誠/著  集英社

 粗製乱造作家を自称し、70歳を超え今なお多くの締め切りに追われながらも、仲間たちとともに国内や海外を駆け巡る人気作家の椎名誠さん。今回、これまでの長い人生を良いことも悪いことも含めて振り返ります。

 胃の中に住まうピロリ菌を全滅させようと奮闘した他、同じ砂漠でも国によって違う砂の質や生息する動植物の違いを感じたり、北極圏では乗っていた馬の汗がみるみる凍り白馬へと変貌するさまを体験したりと、私たちの常識では考えられないような経験が盛りだくさん。椎名ワールド全開の一冊です。

(Y.E)