平成27年9月号



肥田美代子/作 小泉るみ子/絵 文研出版

 森(もり)の おくに、小(ちい)さな 本(ほん)やさんが ありました。しゅじんの くまじいさんは、 本(ほん)の ことなら なんでも しっています。
森の どうぶつたちは、本やさんが 大すき。りす、きつね、さる、みんなに ぴったりの 本を くまじいさんが えらんでくれるのです。いろんな本を さがしたり、よんだ本のことを みんなで はなすことは とても とても たのしいことでした。
あるよる、大(おお)きな あらしが 森(もり)をおそい 本やさんが、ぺちゃんこに。
くまじいさん を みつけた どうぶつたちは…。
本がだいすきになる絵本です。
  えほん



ナサニエル・ベンチリー/作 アーノルド・ローベル/絵 こみやゆう/訳 好学社

 かわうそのこども オスカーは、いつもともだちと すべりだいで あそんでいました。どてに つくった すべりだいで、パシャーン!と いけに とびこむのです。 あるひ、オスカーは ひとりで すべっていました。カーブに さしかかった そのときです。ドシン!と、ビーバーが いえを つくっているところに ぶつかってしまいました。 そこでオスカーは、やまを のぼって もりをぬけ あたらしい すべりだいを つくっていきました。ついに やまの てっぺんまで やってきたオスカーは…。    とってもたのしいお話です。
  低学年から



廣田衣世/作 佐藤真紀子/絵 あかね書房

 ぼくんちは、二百年以上前からつづく、しにせの和菓子屋(わがしや)だ。店にはさまざまな和菓子がならび、6代目のじいちゃん、7代目の父ちゃんががんばっている。そして8代目が八(や)太郎(たろう)、ぼくだ。さいしょはイヤイヤ手伝(てつだ)っていても、ほくも、がぜんやる気になるのが、ふしぎだ。
そんなある晩、ぼくと妹(いもうと)は真(ま)っ暗(くら)な工房(こうぼう)から、不気味(ぶきみ)な歌が聞こえてきた。そこには、小豆(あずき)をといでいる妖怪(ようかい)、小豆あらいがいた。工房の井戸(いど)は、妖怪たちの世(よ)とつながっていたのだった。
天井(てんじょう)なめおやじ、こなきじじい、一反(いったん)木綿(もめん)。でるわでるわの妖怪たちと和菓子の関係(かんけい)とは?
ぼくと妖怪と和菓子のゆかいなお話。
  中学年から



堀米 薫/作 新日本出版社

 福島県(ふくしまけん)飯館(いいだて)村(むら)を知っていますか?
2011年3月11日、東日本(ひがしにほん)大震災(だいしんさい)により福島(ふくしま)第一(だいいち)原子力(げんしりょく)発電所(はつでんしょ)の事故(じこ)が起(お)こりました。
放出(ほうしゅつ)された放射性(ほうしゃせい)物質(ぶっしつ)の影響(えいきょう)を受け、村民(そんみん)が避難(ひなん)することになった村です。
とみ子さんは、飯館村で新(あたら)しいじゃがいもや、かぼちゃを作ろうとがんばっていました。もうすぐ品種(ひんしゅ)登録(とうろく)になると喜(よろこ)んでいた時に、大震災(だいしんさい)は起こったのです。
畑(はたけ)も田んぼも、放射性(ほうしゃせい)物質(ぶっしつ)に汚染(おせん)され、とみ子さんたちは、村から避難(ひなん)しました。
くやしい思(おも)いをしたとみ子さんに、元気をくれたのは避難先の畑に育(そだ)った野菜(やさい)でした。
とみ子さんは、あきらめないことにしたのです。
  高学年から