カテゴリ:いすの木

今年も「本の福袋」

 この時期、多くの図書館で「本の福袋」が人気です。当館でも、15日から大人用と子ども用に分けてそれぞれ70セットずつを提供しています。
 今年は、感染症対策で①テーマの書かれたカードを提示②気に入ったカードを取ってデスクに提出③個別包装の福袋と引き換え―といった流れでお渡しします。袋の中には、図書館員お薦めの本が3~5冊。ご愛顧に感謝してささやかなプレゼントも入れています。
 好きなジャンル以外の本って、なかなか手が伸びませんよね。あなたと新しい本との出合いを願う、遊び心の企画の一つです。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和2年12月15日付「いすの木のもとで」より>

アクセス自由のネット図書館

 「青空文庫」ってご存知ですか?著作権が消滅した作品や、作家が「自由に読んでもらってかまわない」とされたものなど、約1万5000点以上の作品が収録されているインターネットの図書館です。
 パソコンやスマホなどで、誰でも自由にアクセスでき、作家別・作品別・分野別で簡単に検索して、無料(通信料のみ)で読むことができます。この活動は、原稿の入力や校正など、すべてボランティアの力で成り立っています。
 ホームページには「多くの人に、快適に作品を味わい、自由にファイルを使ってもらうことは、この場を整えている私たちの願いです」と記してありました。外出がはばかられる時は、「青空文庫」(https://www.aozora.gr.jp/)を活用されてみてはいかがですか。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和2年11月16日付「いすの木のもとで」より>

付箋の「ピカリン」完成

 本来なら7月7日の開館記念日に、25周年の記念イベントを行う予定でしたが、中止を余儀なくされましたので、「おめでとうdeアート」への協力を、7月初めから利用者の皆さんにお願いしていました。
 お祝いのメッセージを付箋(ふせん)に書いて台紙に貼り付けるものです。付箋は毎日少しずつ増えていき、8月16日、一組の親子が最後の3枚を書いて見事完成しました。離れて見たら、市民図書館のイベントマスコット「ピカリン」の楽しげな姿ですが、一枚一枚の付箋には、感謝や思い出、希望、決意などの言葉がそれぞれ書かれています。
 今年は、人が集まることこそできませんでしたが、図書館を愛する皆さんの心が一枚の大きなアートになりました。また一つ、図書館の宝物が生まれたように思います。皆さんのまちでも、図書館の「誕生日」をお祝いしておられますか?(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和2年8月24日付「いすの木のもとで」より>

図書館員の力

 私が利用者だった頃の話です。ある本を探すため、膨大な量の本の前で右往左往していました。とうとう探し疲れて司書に尋ねると、ほんの数分で見つけ出してくれました。
 また、ある問題について調べ物をしていた時も、司書に相談すると関連資料を4、5冊即座に見繕ってくれました。その上、所蔵していない本は、他の図書館から取り寄せてくれました。
 図書館は、たくさんの本があるだけで十分魅力的な施設です。しかし、図書館員の力を借りると、さらにその価値が高まります。ネット検索と自宅配送が主流になってきた現代でも、わざわざ図書館まで足を運んでくださる皆さんとすてきな本との出会いのために、私たち図書館員は働いています。
 どうぞ気軽に声を掛けてください。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和2年7月27日付「いすの木のもとで」より>