コラム

レファレンスなど機能充実


 図書館は本を貸し借りする以外にも、たくさんの機能があるのですが、あまり知られていません。そこで、伊万里市民図書館の「使わないともったいないサービスベスト5」をご紹介します。
 第5位バリアフリー…さまざまな障がいに応じて読みやすく工夫された資料があります。第4位読書相談…読みたい本を探したり、ご希望に沿った本を紹介したりします。第3位おすすメール…好きな作家やキーワードを登録しておくと、ぴったりの新着図書をいち早くメールでお知らせします。第2位部屋貸し…生涯学習のために和洋大小さまざまな集会室を無料で利用できます。
 そして堂々の第1位は、レファレンスサービス。専門の職員が、いろんな質問に本を使って答えたり、調査研究の参考になる資料を提供したりします。
 サービス内容は各館によって異なりますので、ぜひ最寄りの図書館を使いこなしてください。 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年8月18日付「いすの木のもとで」より>

読書のまちづくり

 一般に「読書」といえば、子育てや文化絡みで捉えがちですが、最近は「まちづくり」に読書を生かそうとする自治体が増えてきました。私たちが健康で幸福な生活を送るには、読書活動が有効であると考えられたからです。
 以前から、読書のまちづくりに係る推進計画や宣言文を採択する所は多かったのですが、さらに一歩踏み込んで条例を制定した自治体では、学校や家庭だけでなく事業所を含めた地域ぐるみの取り組みを展開しています。
 さまざまな施設や病院・飲食店などに図書館の本を置いたり、住民が寄贈した絵本を自由に利用できるボックスを設置したりして、本が身近にあるまちづくりが進められています。このような生活スタイルが定着して、自分の住む「まちの誇り」になっていくのでしょう。 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年7月21日付「いすの木のもとで」より>

図書館☆まつり

 伊万里市民図書館は、今年で開館28周年を迎えます。その「誕生日」を祝い、本を通じて人と人を結ぶ「図書館☆(ほし)まつり」が、市民有志による実行委員会方式で毎年開催されています。
 久しぶりの通常開催となる今年は、23の参加・協力団体が、広い館内のあちこちで音楽演奏、人形劇、読み語り、古本市、手作り品の展示・販売などを行います。今年のテーマは「心つないで☆まつり」です。
 参加団体は趣向を凝らした出し物を提供するだけでなく、広報や進行・会計などの運営業務も分担して行います。まさに市民と行政との協働を象徴するような図書館イベントです。7月8、9日に開催予定です。どなたも、お気軽にお出かけください。 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年6月23日付「いすの木のもとで」より>

3年ぶりのおはなし会

 2歳以下の赤ちゃんを対象にしたおはなし会「おはなし012」を3年ぶりに再開しました。前半は、天井に星空が投影されるのぼりがまの部屋で、司書とボランティアによる、手遊びと仕掛け絵本に「桃太郎」の素話。後半は、図書館専属の合唱団による童謡のミニコンサートでした。
 赤ちゃんたちは、語り手の声や表情、合唱団の歌や動作を、じっと見つめたり、手足をばたつかせたりして反応していました。抱っこのぬくもりの中で安心して、言葉の響きやリズムを感じていたのでしょう。
 実際、乳幼児と読書には、子どもの将来の読書やコミュニケーションの面と、保護者の育児ストレスの面でもよい影響があるという研究結果があります。乳幼児期ならではの本との出合いを大切に過ごしてください。今後も毎月第3木曜日の11時から行う予定です。 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年5月26日付「いすの木のもとで」より>

全校一斉読書活動

 先月、文部科学省が出した「第5次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」の中で、本を月に1冊も読まない子どもの割合「不読率」を減らすことが基本方針の一番に挙げられていました。
 この計画には、読書への関心を高める具体的な取り組みが多く紹介されていますが、最も効果が期待されるのは、「全校一斉の読書活動」ではないでしょうか。始業前に各自が好きな本を読む。たとえ10分でも1週間なら約1時間。ちょっとした本が読める時間です。
 各教室には、市民図書館からセットで貸し出された本が、ほぼ月替わりで配本されています。大切な一冊との出合いがあるかもしれません。ところが最近、学習時間を確保するために朝の読書をやめる学校もあると聞きます。読書離れが進む中、学校での貴重な時間をどう使うかは、きわめて重要な問題です。 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年4月28日付「いすの木のもとで」より>

公共図書館の漫画

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本が優勝した時のニュースの中で、多くのファンや選手、評論家が「漫画みたいで感動した」と話していました。ひと昔前まで「漫画みたい」という比喩表現は、「くだらない」「低俗な」という否定的なイメージで使われていました。しかし今回は、「想定をはるかにしのぐドラマチックな展開」のようなニュアンスでした。
 近年、漫画は世界に誇る日本文化としての評価が高まっていますが、公共図書館における漫画自体の取り扱いはさまざまです。図書館の全国組織である日本図書館協会は、利用者の関心や心情に合うとともに一定の評価を得た作品を適正に選んで、自館の蔵書構成や予算を考慮して購入するよう求めています。当館では約2000冊のコミックを収蔵して貸し出しを行っています。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年3月31日付「いすの木のもとで」より>

めばえの日

 2月26日は図書館建設の起工式を記念した「図書館めばえの日」です。毎年この日には図書館フレンズいまりの主催で「ぜんざい」を食べて、図書館の意義を考えてきましたが、今年は「夢語りの集い」が行われました。
 子育て・福祉・まちづくりなどさまざまなジャンルの市民が、「こんな図書館だったらイイなあ」というイメージをオノマトペ(擬音・擬態語)で発表した後、具体的なアイデアまで示してもらいました。発言内容が一過性のもとに消えてしまわないよう、プロのファシリテーターが分かりやすくその場で視覚化しました。会場からもたくさんの意見が交わされ、市民運動から始まった伊万里の図書館づくりの熱気がよみがえったような時間でした。
 「図書館は成長する有機体である」と言われますが、そのためには市民の声と行動が不可欠であることを再認識できた「めばえの日」でした。 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年3月3日付「いすの木のもとで」より>

読書のバリアフリー

 専修大学の野口武悟教授を招いて、「読書から誰一人取り残さないために」のテーマで講演会を行いました。
 「今、図書館は本当に人々に必要な読書環境を提供できているのか?貧困、外国籍、障がいなどによって『本の飢餓』を生んでいないか?」という問題提起は関係者の胸に深く刺さりました。この問題を解決するには、誰もが自分事としてできることに取り組まねばなりません。
 図書館では、大活字本や点字付きさわる絵本、朗読CD、LLブック、布の絵本など、さまざまなバリアフリー資料を充実させつつあります。また、自動車図書館の運行を始め、拡大読書器などの読書補助具、対面朗読、音声ガイド付き映画の上映会などのサービスも行っていますが、これらは必要とする方に充分届いているのでしょうか?
 善意の押し付けでなく当事者の方と一緒に考え、読書のバリアフリーの実現をめざしたいと思います。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年2月3日付「いすの木のもとで」より>

広報に「人生すごろく」

 新年1月号の「広報伊万里」の特集を伊万里市民図書館が飾っています。関係職員で打ち合わせて、テーマは格調高く「人生に寄り添う図書館」に決定。人の成長ごとに図書館が関わりを持っていることを知っていただこうという企画です。
 そこで、新春にふさわしく、見開き一面に「人生すごろく」を掲載することにしました。当館では、赤ちゃんに絵本と読み聞かせをプレゼントするブックスタート事業に始まり、学校図書館の支援や、福祉施設などへの巡回、さまざまな調査相談、生涯学習の支援など、人生の各時期に寄り添うサービスを提供しています。
 市民の皆さんへのお知らせのために作った「すごろく」ですが、あらためて図書館の使命の大切さを図書館員自身が再認識する機会ともなりました。今年もよろしくお願いします。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和5年1月6日付「いすの木のもとで」より>

令和5(2023)年 新年のごあいさつ

 新年あけましておめでとうございます。
 旧年中は、伊万里市民図書館をご利用いただき、誠にありがとうございました。
 おかげさまで昨年は、3年ぶりに図書館☆(ほし)まつりを開催したり、さまざまなイベントに図書館をご利用いただいたりして、久しぶりに人が集うことの喜びや元気を共有することができました。また、たくさんの企業や団体・個人の皆様から、寄付やボランティア活動を行っていただき、心から感謝申し上げます。まさに、市民との協働のもとに成長を続ける図書館であることを、実感する機会の多い一年でした。
 一方、社会全体を見渡せば、危機や不安・混乱に胸がふさがるご時世ですが、たとえ、どんな状況下にあっても、図書館は皆さんの知的自由を確保する生涯学習の拠点(人生に寄り添う図書館)であり続けたいと願っています。本を読むことや、学んで行動を起こすことによって、一つひとつの問題を夢や希望に転換できると信じて、職員一同、図書館サービスの充実に努めてまいります。
 どうぞ本年も、伊万里市民図書館をよろしくお願い申し上げます。皆様のご利用を心からお待ち申し上げております。

(館長 鴻上哲也)

家読フェスティバル

 伊万里市は、読書を通して家族のコミュニケーションを図る「うちどく」に早くから取り組んでいます。
 先日、松浦町で開かれた第15回家読フェスティバル(松浦コミセンまつりと合同開催)では、地元の小・中学校の先生方から実践発表がありました。小学校と家庭が連携したリレーうちどく。中学校と市民図書館が連携した図書館まつり。なんと、校長先生自ら発表していました。
 また、保育園や読み語りグループからは絵本を題材にしたかわいい劇や、見応えのあるパフォーマンスが披露されました。会場の駐車場には、自動車図書館“ぶっくん”も出動して貸し出しを行いました。
 家庭と地域と学校と行政が、それぞれの役割を自覚して、堅実に取り組まれている松浦町の「うちどく」。挨拶の中で実行委員長は「『うち』は家を示すだけでなく、『仲間うち』も含むのです」と話されていました。家庭から地域住民へ、読書だけでなく優しさや連帯感も広がっています。
 (館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年12月2日付「いすの木のもとで」より>

秋の読書推進月間

 全国学校図書館協議会の調査で、小中学生の1ヵ月の平均読書冊数が30年前に比べて倍増(小学生6.5冊から13.2冊に、中学生2.1冊から4.7冊に)していることが分かりました。
 学校や家庭での地道な取り組みの成果だと思われますが、その一方で1ヵ月に1冊も読まない割合は小6で10%、中3で31%、高3で69%と、学年が上がるにつれて増加しています。
 その理由はさまざまですが、高学年になって図鑑や絵本を読んでいると、物語や長編小説を読むように促す大人がいることも背景にないでしょうか。本を選ぶこと、読むことは当人の自由です。だから図書館は面白さや魅力を紹介して勧めることはあっても、一定の価値を押し付けて強制することはしません。
 今年から「本との新しい出会い、はじまる。」をテーマに「秋の読書推進月間」も始まりました。読書の喜びを再確認したいものです。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年11月4日付「いすの木のもとで」より>

うちどくタウンミーティング

 「うちどく(家読)」は、読書によって親子のコミュニケーションを深める実践で、県内各地でさまざまに取り組まれています。
 先日、佐賀うちどくネットワークの主催で「うちどくタウンミーティングin伊万里」が開催されました。この中で、和歌山県有田川町の「絵本コンクール」、伊万里市黒川町おはなしどんぐりの「まちかど絵本箱」、唐津市北波多小学校の「うちどくリレー」、の3事例が報告されました。
 「うちどく」といえば、家庭教育や子育ての取り組みとばかり思われがちですが、今回はいずれも、家庭から学校や地域へとその活動範囲を広げる実践でした。
 読書や絵本を通してこのまちに住んでよかったという思いが多くの住民の間に広がるとき、「絵本によるまちづくり」が実現するのではないか。そんな予感を参加者の皆さんと共有できたイベントでした。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年10月7日付「いすの木のもとで」より>

市民とつくる図書館

 図書館では、たくさんのボランティアがさまざまな活動を行っておられます。
 例えば伊万里では、おはなし会の開催、布絵本の制作と活用、講演会やコンサートなど各種イベントの開催、毎月の草刈・剪定作業、さまざまな寄付や寄贈、各種審議会での協議提案など、その内容は多岐にわたります。
 中でも特筆すべきは、「図書館フレンズいまり」という友の会の存在です。会員数359人、会員資格は「図書館を愛する人」。約30人の役員は、イベント・美化・広報・インフォメーション・フレンズコーナーの各委員会に分かれて、多彩な活動を展開されています。
 キャッチフレーズは「協力と提言」。単なる援助団体でなく、市民と行政の協働の立場で考えて行動する、図書館にとってかけがえのないパートナーです。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年9月5日付「いすの木のもとで」より>

学校図書館の支援

 子どもたちにとって一番身近で豊かな読書環境は、学校図書館ではないでしょうか?
 公共図書館ほどではないにしろ発達段階に応じたさまざまな本があり、子どもの頃にお気に入りの本に出会われた方も多いことでしょう。
 伊万里市民図書館では2台の自動車図書館が市内の学校を巡回して、学校図書館への団体貸出はもちろん、学級文庫用の本や調べ学習をする時の資料を月に1~2回届けています。そうやって、子どもたちの好奇心や読書意欲をかきたてる新しく魅力的な本を学校に補充しているのです。
 また、昨年度からは当館の司書が学校図書館を訪問して関係職員の相談に応じたり、アドバイスや作業の協力を行ったりもしています。学校図書館との連携・支援も公共図書館の大事な仕事なのです。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年8月9日付「いすの木のもとで」より>

図書館の目的と多様性

 先日、ある大学の先生が民間企業の指定管理で運営されている図書館と、公設公営の当館の両方を視察された後、「どちらが善でどちらが悪という見方ではなく、別の軸で見るべきだと思っている」との感想をいただきました。
 今の時代はあらゆる面で「多様性」が尊重されます。公共図書館についても、画一的な捉え方でなく、どんな目的で設置されているのかを知ることが大切です。
 伊万里市民図書館は条例で「すべての市民の知的自由を確保し、文化的かつ民主的な地方自治の発展を促すため」とうたっており、現在いうところの多様性も担保されています。
 この目的を達成するために、運営形態・蔵書構成・職員体制・事業内容などが適切かどうか検証することが大切だと考えています。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年7月11日付「いすの木のもとで」より>

読書のバリアフリー

 「インクルーシブ教育」という言葉が学校でよく使われます。障がいのある人もない人も、自分の能力を最大限に伸ばし効果的に社会参加できるよう、ともに学ぶ仕組みのことです。
 図書館でも通称、読書バリアフリー法の施行(2019年)を受けて、さまざまな障がいがあっても読書を楽しめるように環境を整え、資料を整備することが求められています。
 目が見えない、文字や絵を認識することが難しい、本を持ったりページをめくったりすることが難しい、小さな文字が読みづらいなど、さまざまな理由で読書が困難な人々に向けて、最近ではその特性に応じた読みやすい形式の本や新しい道具が出版・開発され、手軽に利用できるようになりました。
 詳しくは、お近くの図書館にお尋ねください。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年6月14日付「いすの木のもとで」より>

図書館員

 ある日、職員が「本を1冊探してお渡ししただけなのに、『忙しい中すみません』と言われました。当然のサービスなんですが…」と戸惑い気味に話しました。
 図書館員は、利用者が困ったときに手伝えるよう、日頃からさまざまな研修を重ねています。お探しの本を見つけたり、参考になりそうな本を紹介したりすることは図書館の大切な仕事です。どうぞ恐縮なさらず、気軽に図書館員にお尋ねください。
 最近は、パソコンやスマートフォンの普及によって、分からないことを人に尋ねたり、本で調べたりすることが少なくなりました。ネット検索は便利ですが、書名や人名がうろ覚えだと一苦労します。
 そんな時でも、ベテランの図書館員は漠然としたキーワードから複数の資料候補を紹介できます。何より、人を介することの温かさと安心感が魅力です。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年5月16日付「いすの木のもとで」より>

ブックトーク

 昨年度、市民との協働で開催した伊万里ミントカレッジでは、毎回の講演の後に司書がテーマに関連した本を5冊程度紹介する「ブックトーク」をセットにしました。
 参加者からは「講演も素晴らしかったけど、ブックトークも良かった!」との声を多くいただきました。現に、紹介された本は競うように借りられていきました。
 司書は事前の準備として、聞き手の関心は何か?何をどこまで語るか?などについて入念に計画します。聞き手の読書意欲を起こすのに大切なことは、知識を与えるのではなく、読書の喜びを分かち合うという姿勢で臨むことです。
 当館の司書は、この分野でも百戦錬磨です。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年4月18日付「いすの木のもとで」より>

民主主義の砦

 3月11日、ウクライナ北部の都市チェルニヒウの図書館が、空爆により破壊されたとCNNが報道しました。さらにアメリカ国営放送は、フェイスブックで「壊れた窓から破損した本や本棚が見える」と動画を投稿しています。戦火は、生活に身近な図書館にも迫っていました。
 日本図書館協会は、ウクライナに関する声明の中で「人びとの生命を尊重し、表現の自由と知る自由を守り、もって平和と民主主義に資し、豊かな文化遺産を保護することは、私たちの社会にとって極めて重要な図書館の役割です」と、果たすべき使命を述べています。
 利用者の幸福と平和を愛し、民主主義の砦と言われる図書館で、いま、何ができるのでしょう。すべての人に自由で公平な資料と情報を提供するために、そして一日も早く、安心して幸せに暮らせる春が訪れることを願い、私たち図書館員は、本を並べています。(館長 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和4年3月21日付「いすの木のもとで」より>