令和7年度3月
 
「アナトールとおもちゃ屋さん」
 
イブ・タイタス/さく ポール・ガルドン/え 石津 ちひろ/やく 好学社

 フランス中で、アナトールほど愛(あい)されているねずみはいません。愛(いと)しい妻(つま)と6匹の子どもたちがいて、たいそうしあわせに感(かん)じていました。仕事はチーズの味見係(あじみがかり)としてデュバルさんの工場ではたらいています。けれども、その姿(すがた)はみえず、誰(だれ)もがアナトールは人間だと思いこんでいました。めぐまれた仕事と家庭(かてい)で、これ以上(いじょう)のぞむものはありません。ところがある日、家族(かぞく)が行方不明(ゆくえふめい)になるというおそろしい事件(じけん)が起(お)こったのです。アナトールは家族を助(たす)けることができるのでしょうか。
 

 

「フニフとワムくんつきよのかえりみち」

はせがわ さとみ/作・絵 佼成出版社


 ぞうのフニフとわにのワムくんは、とってもなかよし。お日さまが、山のむこうにしずむころ、ふたりはならんで歩(ある)いています。友だちのはりねずみくんの楽(たの)しいたんじょう会(かい)の帰(かえ)りです。ふたりは、あひるちゃんの手品(てじな)や、かめさんのダンスなど思(おも)いだして笑(わら)ったり、ステップをふんだりします。ワムくんははりねずみくんがくれたおみやげのキャンディがつまった小さな箱(はこ)をとりだします。フニフは全部(ぜんぶ)食べてしまったのでからっぽです。すると「楽しかった気持(きも)ちを箱の中に入れておこうよ」とワムくんがいいました。 
    
 

「お元気部屋へようこそ」

 

安田 夏菜/作 紙谷 俊平/絵 小学館

 今から二百年(にひゃくねん)ほど前の町(まち)のお話(はなし)です。10才(さい)のお咲(さき)はせんべい屋(や)のかんばんむすめです。しっかり者(もの)で店番(みせばん)をがんばっています。ある日、お咲は寺子屋(てらこや)に行けることになります。寺子屋は子どもが読み書(よみか)きそろばんを習(なら)う小学校のようなところです。計算(けいさん)が得意(とくい)なお咲は寺子屋での手習(てなら)いをよろこびました。寺子屋に行くさいしょの日、お咲は地図(ちず)をたよりにでかけました。やっとたどりついた寺子屋はみすぼらしく、子どももきちんとすわっていません。がっかりしたお咲はへたりこんでしまいました。  

 


「ミャルル・ペローに出会った夜」

野中 柊/作 PEIACO/絵 理論社

 シナモン色のねこのニッキは遠(とお)い所(ところ)から旅(たび)をしてきました。ある夜(よる)、歌(うた)を口(くち)ずさんでいるとからかうような声(こえ)がします。ふわっとした毛(け)なみの銀色(ぎんいろ)のねこがいて、ミャルル・ペローと名乗(なの)ります。お腹(なか)がすいたニッキにミャルル・ペローは「ついてきて」と駆(か)けだし、やがてりっぱなお屋敷(やしき)にたどりつきました。お屋敷の中は静(しず)まり返(がえ)り、だれもいません。まずは「腹(はら)ごしらえ」とミャルル・ペローはたくさんのごちそうをニッキにもってきました。部屋(へや)にはさまざまなガラスケースがあり、世界中(せかいじゅう)の靴(くつ)が展示(てんじ)してあります。ここは靴のミュージアムだったのです。