庄野 ナホコ/作 小峰書店
ねこのラッテは、はなやみどりをそだてるのがだいすきです。あるひ、くさばなであふれるにわに、ふしぎなとりがとんできました。とりはラッテの前に、みたこともないたねをおとしてとんでいきました。ラッテはうえきばちにたねをまくと水をあげました。しばらくして、ちいさなみどりのめがでて、やがてあおいつぼみをつけました。ラッテはだいじにおせわをしましたが、なつがすぎて、あきもおわっても、つぼみはとじたままでした。
花里 真希/さく 石井 聖岳/え 講談社
けさ、ひろとはねぼうしました。そこで、おじいちゃんのはたけをとおって近道(ちかみち)をすることにしました。はたけにはたくさんさつまいもがうえてあります。ひろとはいもほりがすきでした。さつまいもをほりだしたり、つるをひっぱるのがおもしろいのです。ランドセルをおろして土をほると小(ちい)さなさつまいもが出(で)てきました。しゅうかくはまだ先(さき)のようです。ひろとがランドセルをさがすと、みつかりません。さつまいものつるがランドセルにからまって、はたけのまん中のほうへひきずっていくのです。
「チュウチュウ冒険団(ぼうけんだん)1」~冒険のはじまり~
フィリップ・リーヴ/文 サラ・マッキンタイア/絵 綿谷 志穂/訳 徳間書店
ペドロはてっぺん屋敷(やしき)の台所(だいどころ)でくらすネズミの男の子です。ペドロは小さいころから冒険にあこがれていました。広(ひろ)い海(うみ)のどこかにある〈チュウチュウ諸島(しょとう)〉に〈チュウチュウ冒険団〉がいるというのです。冒険団のネズミたちは船(ふね)を走(はし)らせ、海賊(かいぞく)ネズミと戦(たたか)ったりしています。ペドロもわくわくする冒険がしたいと思(おも)いました。大きくなったペドロは海へむけて冒険に出発(しゅっぱつ)したのです。
~こらしめじぞう3~「自由(じゆう)におしおきいたします」
村上 しいこ/著 軽部 武宏/絵 静山社
こらしめじぞうは、世(よ)の中(なか)のふらちな人間をこらしめるためのものです。手を合(あ)わせ、心(こころ)の中(なか)でこらしめたいと願(ねが)う相手(あいて)の名をとなえると、かわりにこらしめてくれるのです。昼休(ひるやす)み、げた箱(ばこ)の前で果穏(かのん)たち三人が、みんなのくつを並(なら)べてふんで、ふみつけごっこをしていました。わたしが注意(ちゅうい)をするとにらまれ、帰りの会ではしていないといいました。果穏たちにあやまらせたいと思いますがききません。わたしはくやしくなりました。そのとき、小さなタヌキのおきものが「こっちへくるでポコ」といいました。