令和7年度8月号
 『地球一家が、おじゃまします。』
 
 トナミ ゲン/著    Gakken

    父親ノブが職場のくじ引きで地球周遊旅行を当て、ワクワクしながら家族全員で空港にいくと…。なんと地球ではなく小惑星群「第二地球群」の周遊でした。一つの星に一泊二日滞在しますが、ホームステイ先の星で出会う人々や、その習慣、価値観がちょっと変わっていて…。いいことを記録する装置を持たされた子どもが「ありがとう」を催促したり、歩くときにぶつかりそうになったら左によけるルールがあったり、地球では考えられないようなことばかりです。サン・テグジュペリの「星の王子様」のような、不思議な中に「たいせつなこと」がわかる、そんな一冊です。

 
 


『図解でわかる14歳から知る半導体と私たち』

 
  インフォビジュアル研究所/著 太田出版

 伊万里にある半導体用シリコンウェーハを作る会社を知っていますか?その製品において、なんとその会社は世界シェア第2位!!伊万里市の工場で製造されているものが、全世界で活躍していると思うと、少し誇らしく感じますね。 半導体とよく聞くことはあっても、実際何に使われて、どういった働きをしているかは実際に働いている人や、電子機器などが大好きな人しか詳しくはわからないでしょう。半導体産業はこの40年の間に着実に成長し、今私たちは、半導体に囲まれて暮らしているそうです。細菌やウィルスよりも小さな世界で作られる広大な世界。たくさんの可能性を持つ半導体の働きをのぞいてみませんか?


 


『NO.6再会 #1』

 
 あさの あつこ/著    講談社

 完結から漫画化され、アニメ化された、あさのあつこ氏のヒット作「No.6」。ついに、ついに!続編が出ました。
 エリートだけを集めた理想都市「No.6」に住んでいた紫苑は、12歳の誕生日の夜「ネズミ」と出会います。彼を助けたことがきっかけで紫苑は都市を追われ、自分が全く想像のできなかった世界に飛び込むことに。本書は紫苑とネズミとのその後のお話です。2013~19年ぐらいが舞台で、現在と比較すると突っ込みどころもあり、それも楽しみの一つです。ぜひこれをきっかけに最初の作品も読んでみませんか?





『分身ロボットとのつきあい方』

 
 江間 有沙/著    岩波書店

 分身ロボットと聞くと、「パーマン」に出てくる、自分の代わりに留守番したり学校に行ったりしてくれる「コピーロボット」を想像します。本書のロボットはそれとは少しだけ違いますが、バリアフリーの新たな可能性の一つだと感じます。体の不自由な方など、様々な理由で外出できない人が遠隔操作を使って対話できるロボット。人工知能で動くのではなく操作する側(パイロット)がロボットを動かし、声を届けます。これがあれば、学校で授業を受けることができますし、実際に役所などで働いている人もいるようです。