令和6年度10月号
 
『ひみつの相関図ノート』
 
 望月 麻衣 他/著   ポプラ社社

  全8話の短編集で、朝読書におススメです。作者もすべて違います。学年1位のまじめな男子「相沢君」に密かな恋心と「推し」を宣言している菜々美ですが、ある日図書館で別の中学校の女の子が彼の腕に絡んでいるところを目撃してしまいます。落ち込みながらもただの「推し」だと自分に言い聞かせている時に上級生の男子から声をかけられて…。
  キュンとする恋愛のお話や、成績が良くならないことで両親の関係がギスギスして悩む女の子、等々、あなたにピンとくるお話が見つかるかもしれません。


 



『もののけdiary』

 
  京極 夏彦/文 石黒 亜矢子/絵  岩崎書店

 「稻生物怪録」から生まれた妖怪絵本です。備後三次(現在の広島県三次市)に実在した稲生正令(平太郎)が16歳の時に実際に体験したという、妖怪にまつわる怪異をまとめた物語です。魔王の仲間内で「100人先に怖がらせれば勝ち」という賭けをし、85人まで怖がらせた一人の魔王が、86人目の平太郎に立ちはだかりますが…。文は怪談絵本でおなじみの京極夏彦さんです。そして妖怪の絵本に多く携わってきた石黒亜矢子さんのユーモアたっぷりの妖怪がたくさん登場します。魔王と平太郎の30日間の攻防をお見逃しなく!




『言語学クエスト 言葉の世界をめぐる冒険』

 
 ことラボ りょ/著  彩図社

 言葉は、目に見えない考えや気持ちを音にして、互いに伝え合うことができ、文字を使えば時代や場所を超えた意思疎通もできます。この本は、言葉の謎を探究する冒険の書。なぜ、濁点がつくと文字は強そうに見えるのか?チーズの「ゴルゴンゾーラ」から濁点を取ると「コルコンソーラ」。どちらが強そうに聞こえるでしょうか?前の方がラスボス感がありますよね。その秘密は濁音にあるようです。言葉の仕組みを知れば、見える世界が広がるかも!?






『ネットでいじめられたら、どうすればいいの?』

 
 春名 風花/著 河出書房新社

  リアルないじめのつらさは「明日も会わなければならない」こと。それは簡単には抜け出せない人間関係や環境の下で起こります。SNSのいじめのつらさは「世界中が敵になる苦しさ」で、誰が言っているのか確かめようがないことから、全員が敵と思えてしまいます。ますます多様化されるSNSとの付き合い方。誹謗中傷をどう乗り切るのか、実際に炎上や嫌がらせを経験した著者が5人の専門家と共に、心の守り方、闘い方の方法論を考えてまとめられた一冊です。


 



『図解で学ぶ 14歳から身につける 国際マナー

 
 社会応援ネットワーク /著   太田出版

 「プロトコール」という言葉を聞いたことがありますか?「国際儀礼」あるいは「世界標準公式マナー」と訳されます。実は国際会議の並び順や、今年開催されたオリンピックの入場順も、そのプロトコールに従って決められています。日常のマナーから日本の礼法、国際マナーまで、あいまいで分からなかった事も理由や根拠と共に詳しく解説しているので、きっと理解が深まるはずです。すべてのマナーの根本には「思いやりの心」があるそうです。