宝迫 典子/文 後藤 仁/絵 BL出版
むかし、ある村(むら)に、ししゅうかざりをつくるのが上手(じょうず)なむすめがいました。むすめがししゅうした草花(くさばな)や動物(どうぶつ)はいきいきとして、いのちがやどっているように見(み)えます。むすめのひょうばんはひろまり、ついには王(おう)さまの耳(みみ)にとどきました。そして、お城(しろ)につれて行(い)かれたのです。村(むら)に帰(かえ)りたくてしかたがないむすめは、王(おう)さまのいうことをまったくきこうとしません。すると、おこった王(おう)さまは、むすめをろうやにとじこめ、「生(い)きているように見(み)えるオンドリをししゅうしてみせよ」と言(い)ったのです。
島村 木綿子/作 はしもと えつよ/絵 国土社
オセロは、くだもの屋(や)の、べに子さんちのねこ。お店(みせ)でうれのこったくだものをつかって、ねこのためのジャムを作(つく)っています。
今日(きょう)も、ねこがあつまるモフカの庭(にわ)で、食(た)べると元気(げんき)が出(で)る、とくせいのジャム作(づく)り。そこへ、べに子(こ)さんのめいっ子(こ)のなずながやってきて、ジャム作(づく)りのお手(て)つだい。いきを合(あ)わせてアンズジャムをしあげていると、庭(にわ)がさわがしいようです。なんと、からだの色(いろ)がピンクやオレンジ、みどり、青(あお)と、見(み)るほうこうでさまざまにかわる、にじ色(いろ)トカゲがあらわれたのです。
「かたづけ大作戦(だいさくせん)」
志津 栄子/作 森川 泉/絵 金の星社
芽衣(めい)とお母(かあ)さんはかたづけが苦手(にがて)です。リビングにはダンボール箱(ばこ)がいくつもあり、テーブルの上(うえ)もに下(した)にも、たなの上(うえ)にも…はみ出(だ)したものがいっぱい。家(いえ)の中(なか)は物(もの)であふれていて、友(とも)だちを呼(よ)ぶこともできません。
ある日(ひ)、ゴミやしきをかたづけるテレビ番組(ばんぐみ)を見(み)ていたお母(かあ)さん。それをきっかけに、「うちも本気(ほんき)でかたづけよう!」と、お母(かあ)さんのかたづけスイッチが入(はい)ったのです。そして、一か月後(いっかげつご)にはすべて終(お)わる予定(よてい)を立(た)てました。はたして、二人(ふたり)のかたづけ大作戦(だいさくせん)はどうなるのでしょうか?
犬(いぬ)を飼(か)ったら大さわぎ!1
「トイプードルのプリンセス?」
トゥイ・T・サザーランド/作 相良 倫子/訳 徳間書店
犬(いぬ)を飼(か)いたいロージーには、四人(よにん)のお兄(にい)ちゃんがいます。お兄(にい)ちゃんたちは、家(いえ)じゅうを走(はし)り回(まわ)っていろんなものをこわします。まるで野生(やせい)のカバみたいです。大(おお)きくてうるさい動物(どうぶつ)は、もうたくさん。ロージーは、おとなしくて、かわいくて、おしとやかなプリンセスみたいな犬(いぬ)がほしいのです。そんな犬(いぬ)が家(いえ)に来(き)てくれたら、男(おとこ)ばかりのうるさい家(いえ)がすっかりおだやかになって、何(なに)もかもが変(か)わるはず。
ある日(ひ)、飼(か)いたい犬(けん)種(しゅ)をめぐって、きょうだいみんなで勝負(しょうぶ)をすることに。はたして勝負(しょうぶ)の行方(ゆくえ)は?