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No.637 平成30年9月

太宰よ!45人の追悼文集~さよならの言葉にかえて大人の育て方 子どもの自立心を育む方法

 河出書房新社編集部/編  河出書房新社

 昭和23年6月、文壇で活躍を続けていた太宰治が入水自殺をはかり亡くなってから、今年で70年。普通といわれる範疇からは、はみ出したような人生を送った太宰ですが、彼が残した作品には、ファンを名乗る作家の方もまだまだたくさんいます。それでは、同時代を生きた仲間たちは彼と彼の作品をどう思っていたのでしょうか。

 この本では、太宰の死後書かれた追悼の言葉を始め、作品論から人物評まで太宰と親交のあった人たちが残した「私にとっての太宰治」が掲載されています。

 彼が残した小説を読むだけでは感じ取ることのできない普段の太宰をうかがい知ることのできる一冊です。

               (A.U)



 ジュリー・リスコット・ヘイムス/著

 多賀谷正子、菊池由美/訳  パンローリング


 子育てには大人の力が不可欠ですが、最近は日本だけでなくアメリカでも行き過ぎた行動をとる親が増えてきています。自分の子どもを監視し、行動にいちいち介入する「ヘリコプターペアレント」と称される保護者です。大学まで付き添ってくるような保護者の下で、子どもがどのように育ってきたかを、著者は大学の学生部長として働きながら見てきました。

 著者自身も自らの子育てには不安を感じていましたが、それ以上に周りの保護者が、子育てを失敗しないように恐れていることに気が付いたのです。470ページを超す文章には様々な観察・検証の事例として、アメリカで問題となっている過保護の現状と、その原因となっている親の未成熟さを明らかにしています。

(K.S)


元年春之祭そばうどん知恵袋111題

 陸秋槎/著 稲村 文吾/訳  早川書房

 今から2000年もの遥か昔、前漢時代の中国が舞台のミステリー小説です。山深く住む貴族の血を引く一族に連続殺人が起こります。ちょうどそこに滞在していた豪族の娘、葵は持ち前の才気と豊富な漢籍の知識で犯人探しに挑みます。

 小説の中で二度の「読者への挑戦状」が登場します。現代を生きる私たちには全く理解できない動機で犯人は殺人に至りましが、この舞台設定だからこその犯人の心理をしっかりと読み取って、謎を解いてください。

              (N.K)


 そばうどん編集部/編  柴田書店

 あなたは、そばとうどん、どちらが好きですか?

 そば屋の発祥は江戸時代の初期ごろだと推定されていますが、うどんの歴史はより古く、室町時代には現在とほぼ同じ製法で作られていたそうです。

 蕎麦の語源や引っ越しの時や大晦日に蕎麦を食べる理由、うどんの起源など、歴史や文化から品書きの疑問まで、古くから日本人に愛されてきた二つの麺の知識がつまっています。今後、そばやうどんを食べる時に、これまでとは違った味わい方ができるかもしれません。        

(R.K)


悪魔と呼ばれた男今さら聞けないお金の超基本
 神永 学/著  講談社

 警視庁の「特殊犯罪捜査室」へ異動となった天海志津香は、配属初日から凄惨な事件の現場へ向かうことになります。そこには悪魔の象徴である逆さ五芒星が刻印された女子大生の遺体がありました。犯人への怒りが込み上げてくるのと同時に、遺体の美しさを感じる天海。彼女が遺体を美しいと感じたのはこれが初めてではなく…。
 「特殊犯罪捜査室」の大黒、阿久津、天海の3人は事件を解決へと導いていきますが、そこには権力に揉み消された数々の真実がありました。悪魔と呼ばれた男の悲しい過去、孤独な犯人の正体とは…。

(A.K)
  

 坂本 綾子/著  朝日新聞出版

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(M.T)