令和2年2月号



むらやまけいこ/さく やまわきゆりこ/え 教育画劇

  ゆきがやみました。ぴょんぴょんは、うさぎのみみーのところへ、あそびにいこうとしておもいだしました。きょうはみみーのたんじょうびだったのです。さっそくぴょんぴょんは、たんじょうびのおくりものをかんがえました。けれど、なにもあげるものがありません。
 そのとき、りんごが一つあったことをおもいだしました。おいしかったので、だいじにのこして
おいたのです。ところが、「あれれ?」ざるにいれておいたはずのりんごがないのです。そのとき、ぴょんぴょんはすぐたべたくなるので、だいどころのかめにしまったことをおもいだしました。ところが、かめにいれたはずのりんごがありません。へんにおもったぴょんぴょんはまたおもいだして…。




「ピノピノとおひるね 1」~くるくるまき毛~

ロベルト・ピウミーニ/原作 アンナ・クルティ/絵 山本和子/翻案 学研プラス

 ピノピノは、ちゃいろのくまの男の子(おとこのこ)です。
ちょっぴり赤(あか)っぽくて、くるくるとしたまき毛(げ)のこぐまで、おとうさんぐまとおかあさんぐまと、ほらあなのおうちにすんでいます。春(はる)になると、森(もり)にはごちそうがどっさり。おとうさんたちは、朝(あさ)はやくから森(もり)のおくへとたべものをとりにでかけます。ピノピノはごちそうをたのしみにあそびます。ちいさなピノピノには、まいにちがはっけんでいっぱいなので、ひとりでおるすばんもへいきです。ピノピノが森(もり)であそんでいると、いろんなともだちにであいます。
 かわいいこぐまのピノピノと森(もり)のなかまたちのお話(はなし)です。


        低学年から

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ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ/作 ソフィー・ブラッコール/絵 横山 和江/訳 偕成社

 ベネベントという町は世界中(せかいじゅう)のどこよりもたくさん魔女(まじょ)がいました。なかでもジャナーラというふしぎな魔物(まもの)はみんながねしずまると魔法(まほう)の油(あぶら)をこすりつけ人間(にんげん)の体から出てジャナーラになるというのです。お天気までかえられる力をもっているのに人間にみつからないよう人間の体にもどるのです。
 春(はる)はジャナーラのいたずらの季節(きせつ)です。ある朝、ふたごのきょうだいのローザがおきてみるとおかしなことばかりでした。鼻(はな)のかゆみや、おなかのいたみだけでなくいつもあるはずの野草(やそう)がみつからないのです。
メンドリもたまごをうまず市場(いちば)で売(う)るものがありません。
 これはジャナーラのいたずらのせい
なのでしょうか…。 



             岡田 淳/作 偕成社

 6年生の渉(わたる)は両親(りょうしん)の帰宅(きたく)がおそいので、学校がおわると斉藤書店(さいとうしょてん)に帰ります。書店の敬二郎(けいじろう)さんは渉(わたる)の大叔父(おおおじ)さんです。敬二郎さんは本当(ほんとう)の話や作り話をしてくれ、渉(わたる)は廃校(はいこう)になった柴野崎(しばのざき)小学校の図書館にしのびこめる話を聞(き)きました。
 ふたりはこの図書館が大すきで、渉(わたる)はこわされる前に図書館に泊(と)まることにしたのです。窓(まど)から入ると階段(かいだん)をのぼり泊(と)まるのは二階(にかい)の図書室(しつ)と決めています。この部屋にはもう本はありませんが魔法(まほう)の力が残(のこ)っているような気がしました。部屋に入ると一階(いっかい)でがたんと音(おと)がして、少年(しょうねん)が図書室に走(はし)りこんできました。少年はちがう足音(あしおと)がきこえてくると、渉(わたる)ととじた扉(とびら)にいきおいよく…、
気づくと芝生(しばふ)の上(うえ)にころがっていたのです。そこは見たこともない場所(ばしょ)でした。