『江戸「仕事人」案内 時代小説がもっとわかる! 』 | | 『樹木希林120の遺言』 |
岡村 直樹/著 山と溪谷社
笑いに人情に涙ありと、江戸を舞台に主人公やその仲間達の活躍を描く時代小説。登場する人物達には身分や職業が与えられており物語を大いに盛り上げます。「岡っ引き」や「花魁」等は有名ですが、中には「幇間」や「経師屋」等聞きなれない身分や職業も。 この本では江戸の時代小説に登場する身分や職業を作品と共に紹介しています。これまで読んできた人も、これから読もうと考えている人にも、時代小説を楽しみたい人にお勧めの1冊。時代小説が何倍も楽しめること請け合いです。 (Y.E)
| 樹木 希林/著 宝島社
昨年9月に癌により他界された樹木希林さん。生前のインタビューや雑誌などで語られた120の言葉が秘蔵の写真と共に収められています。ありのまま自然体な生き方をされた樹木さん、そこには、若かりし頃からどんな事でも面白く過ごすという信念がありました。 誰もが生きる上で壁としてぶつかり苦悩する、老い、病い、仕事、人との繋がりなどのテーマごとに分けて書かれています。著者の人生哲学と魅力的な知恵に、思わず笑わされたり、その強さや優しさにときに涙が零れたり・・・。今を生きる全ての人に届けたい、明日を生きる糧となる遺言です。 (T.M) |
『オーディションから逃げられない』 | 『行く先はいつも名著が教えてくれる』 |
桂 望実/著 幻冬舎 オーディションとは歌手やモデルになりたい人が受けるものを想像しがちですが、会社の会議で通したい企画をプレゼンしたり、言葉のかけ方ひとつで相手の反応が違ったり…人生はオーディションの連続です。 この本の主人公は展子。学生時代の親友が、偶然にも同じ苗字の学校一の美女だったり、就職活動ではグループの中で一人だけ内定を取れなかったりと、自分だけがついていないような気がしてなりません。どうしても他人と比べてしまう展子ですが、はたして本当の幸せをつかむことはできるのでしょうか。
(R.K) | 秋満 吉彦/著 日本実業之出版
NHKのプロデューサーとして番組企画・制作に取り組んでいる著者。職業柄華やかな業界で、別世界の人のように思われがちですが、世間一般にもよくあるように、予期せぬ人事異動や人間関係での悩みを抱え、挫折と失敗の繰り返しの人生だと語っています。しかしそんな中、落ち込んだり、暗い迷い道に入り込みそうになった時に「名著」と言われる本と出会い、支えられてきました。 著者自身の名著とのエピソードを通して、名著を知ると共に、本が人の心や生き方に寄り添う存在であるとことが伝わってきます。 (Y.O) |
『小休止のすすめ』 | 『種の起源』 |
ヒロミ/著 藤田 晋/著 SBクリエイティブ株式会社
大人になると、日々やる事は山積み。仕事に追われてしまう毎日。かといって、仕事をしてきて築いた地位がゆらぐのが怖くて、無理して仕事をしてしまう。よく言えば責任感が強いけれど、休む事があまり上手くない人がまだ多いのも現実です。 著者の2人も仕事に追われ、20代で地位を築きましたが、そこでやってきた挫折。それをうまく乗り越えてきたのは、『人生を休んできたからだ』と、いう著者たち。彼らはどうやって人生に小休止を取り入れて、挫折を乗り越えてきたのでしょうか? 自分の働き方について、一度歩みを止めて考えさせてくれる一冊です。
(A.U) | チョン ユジョン/著
カン バンファ/訳 早川書房 法学部の大学生であるユジンが目を覚ますと、家の中は血の匂いで満ちていました。前日から連絡がつかないことを不審に思った兄から電話があり、家の中を確認することにした彼。そこで見つけたのは血の池に横たわる微動だにしない母の姿でした。たびたび記憶障害を起こす彼は、前夜の記憶が抜け落ちており…。 物語は彼の目線で回想を交えながら進んでいきます。母を殺したのは自分なのか、その真実は中盤で明らかになり、徐々に人間の内側に潜む暗い部分が描かれていきます。韓国のベストセラー作家が描くサイコミステリーです。
(A.K) |