平成29年9月号



ジェーン・セアー/さく おびかゆうこ/やく シーモア・フレイシュマン/え ほるぷ出版

 むかし、エルマーという ようせいがすんでいました。ようせいのすがたは にんげんには みえないので いえのひとたちは、エルマーがいることに きづきません。にわにあるブルーベリーのみが やわらかくなると、キッチンでパイづくりが はじまります。エルマーもてつだいます。おいしそうな においがしてきたらできあがりです。いえのひとたちがたべたあと エルマーは おなかいっぱい たべました。
つぎのひまた エルマーはブルーベリーパイをたべたいと おもいました。ところがパイはどこにもありません。いえのひとにはなしてもさけんでも だれもきづいてくれないのです。
そこでエルマーは…。
  えほん



安房直子/作 ひがしちから/絵 偕成社

 小(ちい)さないえに、だんまりうさぎがひとりですんでいます。はたけをたがやし、ごはんをつくり、だまってたべます。だんまりうさぎのたのしみは、お日(ひ)さまの下(した)ではたらくこと、ともだちのおしゃべりうさぎとあうことです。ところが雨(あめ)ばかりふってできません。たったひとつのかさは、こわれてどこにもでかけられません。たいくつで、あくびばかり。
ある日(ひ)、でんわが りりんとなると、それはおしゃべりうさぎからでした。おしゃべりうさぎのかさも こわれています。
そこでだんまりうさぎは かさをつくることにします。きいろいレインコートをとりだして…。
  低学年から



ジュディス・カー/作・絵 三原泉/訳 徳間書店

 アルバートさんは、いとこが住(す)む海(うみ)べの村(むら)にあそびにいきました。海(うみ)にはかわいい親子(おやこ)のアザラシがいます。
ある朝(あさ)、アルバートさんが見(み)に行(い)くと、赤(あか)ちゃんアザラシがひとりぼっちになっていました。アルバートさんは、元気(げんき)がないアザラシを、町(まち)の動物園(どうぶつえん)へつれて帰(かえ)ることにしました。アザラシにチャーリーと名前(なまえ)をつけ、ミルクをあげます。アルバートさんはチャーリーをたらいに入(い)れ貨物車(かもつしゃ)にのり、アパートにこっそり帰(かえ)ってきました。チャーリーをふろばにいれ、水(みず)をながしてあげました。
ところが、つかれてねむってたアルバートさんの部屋(へや)のドアを、だれかがノックしているのです…。
赤(あか)ちゃんアザラシのチャーリーは、ぶじに動物園に行けるのでしょうか。
  中学年から



角野栄子/作 佐竹美保/画 福音館書店

 二月二日、かわいらしい女(おんな)の子(こ)が生(う)まれました。女の子の名前(なまえ)はキキ、人間(にんげん)のオキノさんと魔女(まじょ)のコキリさんの赤(あか)ちゃんです。町(まち)に魔女がいることをうれしく思(おも)うみんなは、とてもよろこびました。
1か月(げつ)ほどしてコキリさんが家(いえ)のドアを開(あ)けると、まっ黒(くろ)い子猫(こねこ)が見上(みあ)げていて、そのまま走(はし)ってキキのゆりかごにとび乗(の)りました。黒猫(くろねこ)はキキの相棒(あいぼう)で、名(な)はジジと決(き)まりました。ふたりは、いつもゆりかごの中(なか)で、くっついて寝(ね)ていたのです。
これは、キキが生まれて、ジジと日(ひ)に日(ひ)に大きくなるお話(はなし)。キキがまだ魔女になる前(まえ)、ジジが魔女猫(まじょねこ)になる前、ふたりはどんな毎日(まいにち)をすごしていたのでしょう。
  高学年から