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おすすめの本
『宝石のこえ』  

野沢 きみ/著 講談社


 大嫌いな生まれ故郷から逃げ出すきっかけは宇宙人の侵略でした。「宇宙人の店」で働くことを条件に上京先の住まいや奨学金をもらいながら予備校に通う主人公。彼女の仕事は、宇宙人に教科書を音読し、彼らが吐き出す宝石と呼ばれる石を回収すること。そんな少し変わった日々の中にも、同僚や友人とささやかで平穏な日常を過ごしていました。
 いびつな宇宙人の存在と、当たり前のように過ぎていく主人公の生活。この平穏はいつまで続くのか、ファンタジックな雰囲気をまといながらも、現実とも思えてしまう文章が魅力です。 

(S.T)
 
『図解いちばん親切な年金の本』

清水 典子/監修 ナツメ社


 この本は、年金のことを親切に分かりやすく、そしてマンガでも解説してくれています。この本を手にする方は、どの年代の方でしょうか?やはり、もうすぐ年金をもらう年齢に近い方でしょうか?あるいはまだ、お若い方でも将来の年金について興味がある方でしょうか?いずれの年代の方にもピッタリな1冊だと思います。実際に年金の受給条件や保険料の納付条件などが時代とともに大きく変化してきましたので、ここで一つ知識を深めるために、この1冊はいかがでしょうか!

(T.F)
 
『かなしいごはん』

井上 かなえ/著 青月社


 おいしいごはんは私たちを元気にし幸せにしてくれますが、時にはかなしい思い出にもなるものです。ハンバーグを焦がした失敗談や、時間をかけて晩ごはんを作ったのに食べて帰ってくるからと家族に言われたやるせない気持ちなどが、皆さんにも思い当たるのではないでしょうか。この本は、全40話で構成された短編集で、語り手のかなしい思い出が、「用意するもの」「手順」といった料理のレシピの体裁で描かれています。レシピのように書かれていますので、参考にして作るのもよし、語り手の気持ちに共感するのもよし、いずれにしてもあなたに寄り添ってくれる本となることでしょう。

(R.K)

 
『やりたいことが見つかる世界の果てのカフェ』
ジョン・ストレルキー/著 鹿田 昌美/訳 ダイヤモンド社

 人生に迷ったり、忙しさに追い立てられたりしていませんか?主人公のジョンもそのうちの一人。仕事にまつわるすべてからのがれるため休暇を取るところから物語は始まります。夜、ドライブをしていたジョンは、「しつもんカフェ」に迷い込んでしまいます。メニューには、”人生を変える3つの質問”が書かれていました。それぞれの質問に向き合うことになりますが、このカフェですごした時間がジョンの人生を変えることになるのです。
 20年以上、全世界で読み継がれているベストセラー。皆さんの人生で、一度立ち止まるきっかけをきっと与えてくれます。

(A.S)
 
『森永太一郎の起業と地域貢献』

山本 長次/著 佐賀大学地域学歴史文化研究センター


 お菓子メーカー森永製菓の創業者である、伊万里市出身の森永太一郎。そんな彼の人生を振り返るとともに、伊万里をはじめとした各地域への貢献の歴史を辿ります。
 父を亡くし親族のもとを転々とした幼少期から、極貧の時代を生きた青年期、「製菓王」と呼ばれるに至った成熟期まで、苦労を重ねながらも「終始一貫」の精神を持ち続けた太一郎の生き方に胸を打たれます。また、伊万里に設立した練乳工場や学生用寄宿舎に加え、伊万里鉄道の計画など、故郷にも強い思いを持ち続けた人物でした。森永太一郎と伊万里の関わりを、より深く知ることができる一冊です。

(S.S)
 
『乙一デビュー30周年記念自選短編集 1996-2026』

乙一/著 星海社

 

 2026年に作家として30年目を迎えた乙一(おついち)。30年前にデビュー作である『夏と花火と私の死体』を読んだ時の衝撃は忘れられません。死体となった“私”の視点で語られる圧倒的におかしいシチュエーション。けれど、するする読めてしまう文章力。口惜しいまでに気持ちいいどんでん返しの結末。そして執筆当時16歳。天才は本当にいるんだと思った記憶が蘇ります。
 本書は、30年間に執筆した全作品の中から、作者自身が選んだ作品に加え、今回新たに書き下ろした作品を収録。どれを読んでも天才のきらめきを感じる一冊です。

(Y.M)