平成20年7・8月号



あさの あつこ/著 (河出書房新社)

 雄哉がいじめられ始めたきっかけは、友達の章司がいじめられている場面に遭遇し、そのいじめを非難した時。そこから始まったいじめは巧妙で、雄哉と章司は次第に追い詰められていきます。そんな時に救いの手を差し伸べてくれる人物が現れました。彼は委員がいっしょの山田先輩。先輩は二人に『復讐ノート』を書くようにすすめます。 果たして、復讐ノートとはどんなものなのでしょうか?



松尾 由美/著 (理論社)

 高校2年生の信乃(しの)は夏休み、義理のお父さんの「村尾さん」の紹介で、別荘が立ち並ぶ優雅な避暑地で、家庭教師のアルバイトをすることになりました。相手は「超」のつく美少女、芽理沙(めりさ)。手ごわいと聞いていた芽理沙に、信乃は興味を引かれていき、芽理沙も信乃に心をひらいていき、ある秘密をうちあけます。 芽理沙がうちあけたその秘密とは・・・?



末吉 暁子/著 (理論社)

 昔むかし、まだ日本がやっと国の形ができあがりつつある頃。一人の男が駿河と呼ばれる国に、国守として赴任してきました。彼の名は菅原伊加富(すがわらいかとみ)。ある日彼は大瀬の岬という場所で、不思議な少女と出会います。少女の名前はタマモ。深い水の底にある、水底の国(みなぞこのくに)からやってきた少女でした。 それから8年後・・・伊加富の都の屋敷は水の屋敷と呼ばれ、そこには可愛らしい姫がおりました。 姫の名前は真玉。水と、父である伊加富が大好きな少女でした。しかし、真玉に不幸が襲います。戦場に向かった父が敵前逃亡し、戦死したとの知らせが。屋敷も火事で失った真玉は侍女の小松とともに石山寺に身を寄せることにしました。果たして父は本当に死んでしまったのか?真玉は男の扮装で身をかくしながら、真相をさぐりますが・・・



荻上 チキ/著 (ミシマ社)

 いまや私たちの生活には欠かせないものとなってきたインターネット。家や学校はもちろん、携帯やインターネットカフェが普及し、家の外でも気軽にインターネットが楽しめます。だけど、みなさんはインターネットを使いこなせていますか? 意外と間違った思い込みをしたまま、インターネットを使っている人が多いのではないでしょうか? ただ便利だからとか、何を書き込んでも大丈夫と思って好き勝手に使っていいものではありません。 知っているようで、知らなかったウェブとの付き合い方を勉強して、安心してインターネットを楽しみましょう!



坂東 眞理子/著 (PHP研究所)

 毎日の生活の中でも、勉強のことだったり、友達との付き合い方だったり、いろいろ悩むことが増えてきていませんか?そんな時、ちょっとしたことを知っているだけで、ちょっとした心の持ち方で、自分の悩みが解決できるかもしれません。この本で、友だちづきあいのルールなど、すてきな大人になる秘訣を「女性の品格」の著者から学んでみませんか?



和田 竜/著 (小学館)

 ときは戦国乱世。織田信長亡き後、豊臣秀吉がその乱世をおさめようとしていました。そして、天下統一の最終段階ともいえる関東の北条氏討伐の戦いに出向いた秀吉軍。そこで彼らはひとつの城を落とそうとしていました。その城の名は武州、忍城(おしじょう)。周囲を湖で囲まれ、浮城と呼ばれていた。そしてこの城の総大将の名は成田長親。領民からでくのぼうの意味で「のぼうさま」と呼ばれているこの男、名だたる武将の中で、ただの役立たずにしかみえなかったが、どんな武将にも負けない「人気」がありました。石田三成率いる秀吉の大軍勢と「のぼう様」率いる忍城の戦いの行方は?