平成21年1月号



太田 忠司/著 (理論社)

 那須舞は中学2年生。コンプレックスは英語読みにした自分の名前「Mai Nasu=マイナス」。だから、舞はみんなに「マイナス」を連想させないために、明るくふるまっていました。そのせいか、舞はよく相談ごとを持ちかけられます。今回はクラスメイトの茅香(ちか)からの相談ごと。それは、乳母山に一緒に登って、時渡りの祠についてきてほしいというものでした。過去や未来に行けるという祠。一度は断った舞でしたが、茅香から説き伏せられて祠へと向かいました。ところが、そこで見つけたのは、倒れて意識を失っている学校の先輩・立岡の姿でした。命に別状はなかった立岡でしたが、意識がもどった時に、彼は未来を予言したのです。その予言にふりまわされる舞やクラスメイトたち。しかし、その予言には秘密がかくされていたのです。その秘密とは?



加藤 久仁生/絵 平田 研也/文 (白泉社)

 ひとりのおじいさんが、海の上にあるかわった家に住んでいました。おじいさんが住んでいる町では、海の水がだんだんとあがってきて、家が沈んでしまうのです。そして沈んでしまった家の上に新しく家を建て、また住むということを繰り返していたので、つみきのような家になってしまいました。そうしてまた、海の水があがってきたので、おじいさんは新しい家を造ろうとしますが、うっかり大工道具を海の下の下にある家に落としてしまいました。おじいさんが大工道具を拾いに、海の下の家にもぐっていきますが、そこでは素敵な思い出がおじいさんを迎えてくれていました。



リック・リオーダン/著 金原 瑞人・小林 みき/訳 (岩崎書店)

 ポセイドンと人間の「ハーフ」であるパーシーが、ハーフ訓練所で迎える3度目の夏。ヘルメスの息子であり、世界を滅ぼそうとたくらんでいるルークが、現代のアメリカの地下で広がり続けている、迷宮ラビュリントスの道案内ができる唯一の神、迷宮を作ったダイダロスを探していることがわかります。もし、ルークが迷宮を手に入れたとなると、ハーフ訓練所も全滅させられる危険が・・・!パーシーたちハーフ訓練所を守るため、迷宮へと向いますが、この冒険の結末は?本国アメリカでは、クリス・コロンバス監督(「ホーム・アローン」「ハリー・ポッターと賢者の石」)で、映画化も決定しています。



健部 伸明/監修 (西東社)

 日本をはじめ、世界各地でその存在が伝えられてきた、神々や魔族などの民族たち。現代でも彼らが物語に登場したり、彼らにまつわる伝説が物語のキーパーソンになったりしています。この本では、伝説として世界で伝えられてきた民族・種族が紹介されています。ファンタジーが大好きな人はもちろん、ゲームが大好きな人も「伝説」の一族たちの世界を楽しんでみませんか?



 昨年11月、山代中学校で講演をしていただいた、「神さま」三部作や、「イサナ」シリーズで人気の作家・たつみや章さんから、中学生へのおすすめ本が紹介されている冊子を寄贈していただきました。本選びの参考にしてください。