平成21年3月号



横沢 彰/著 (新日本出版社)

 リョウとチタは3年C組。本当ならば高校受験を目指していかなければいけない2人でしたが、リョウは、先生とのいざこざから部活動をやめてから、学校に居場所をみつけることができなくなっていました。またチタも、信頼できる先生に出会えず、学校に居場所を見つけられないでいました。校内をふらつく2人が居場所としたのが、今は空き教室となった旧3年D組。最初は2人だけだった教室に、2人の担任だった直子先生をはじめ、1人、また1人と教室に居づらくなった生徒たちが集まるようになってきました。教室からハミダシた生徒たちがつくった「ハミダシ組」の行く末は?



板橋 雅弘/著 (講談社)

 高校の入学式の日。僕 田口冬馬は、ある思いを胸に学校に向かっていました。誰にも打ち明けられない秘密を、自分のスクールバックにつめて。ところが、駅で偶然再開したのが小学校の同級生伊藤絵地子。絵地子通称エッチ子にスクールバックの中身をきかれた僕は、秘密のつまったスクールバックをコインロッカーに預けて、学校に向かいました。そして、その学校で出会ったのが、「王子」こと松平欧次と「姫」こと白洲媛子。学校が終り4人はそろって駅にむかいましたが、僕のバックがすりかえられて、中身が「箱」に変わっていたのです。それからというもの、4人のまわりには不思議な事件が次々とふりかかってきます。スクールバックの中身をすりかえた人物は、いったい誰なのでしょうか?



柳 広司/著 (理論社)

 父、李徴(りちょう)は虎になった・・・ 幼い頃から母親にそう聞かせられて育ったぼくは、虎となった父と会い、その父からぼくたちの行く末を頼まれたという、父の友人の袁參(えんさん)氏の援助を受けながら暮らしていました。だけど、ある事件をきっかけに、ひとつの不安がぼくを襲います。父親が虎となったのなら、自分も虎になってしまうのではないか?ぼくは、父親が虎になった理由が知りたくなり、虎となった父親にあったというに袁參氏に会うことを決意します。これが、これからはじまる不思議な旅の始まりだったのです。



中村 航/著 宮尾 和孝/絵 (JIVE)

 大木隼人くんは、鬼ヶ島からトーキョーにやってきました。ブルーとイエローというオニの友達もでき、新しい生活になれたころ、ギターと衝撃的な出会いを果たしました。隼人くんには不思議なこともおおいトーキョーの生活ですが、何よりロックが一番の衝撃だったのです。 隼人くんはさっそく仲間とバンドを結成しました。ところが、なかなか上手くいきません。歌には気持ちをこめないといけないのに、本当に嬉しいことや、恋しいこと、カッコいいことが隼人くんにはまだつかめないのです。悩んだ隼人くんたちは、最後にもう一度だけライブをひらこうとしますが・・・



アン=ロール・ボンドゥ/著 伏見 操/訳 (小峰書店)