平成21年4月号



大島 真寿美/著 (講談社)

 晴人は父親がある日突然いなくなってしまい、今は浪子おばあさんが住む「すりばち団地」におばあさんと、シュンおじさんの3人で住んでいます。そんな晴人がシュンおじさんから聞いた、すりばち団地のヒミツ・・・すりばちみたいなこの団地の底にはボタンがあって、このボタンを押すと夢がかなうというのです。
ボタンを探しはじめた晴人でしたが、その途中で出会った同じ団地にすむ薫子と雪乃。二人が言うには、そのボタンを押すとすりばち団地が沈むというのです。同じ団地に伝わる全く違う伝説。とにかくボタンを探そうと雪乃のお兄さんの邦彦も仲間入りし探しはじめます。すりばちのボタンは見つかるのでしょうか?



京谷 和幸/原案 別府 優希/訳 (祥伝社)

 Jリーガーの和幸とチアガールの陽子。二人は和幸の一目ぼれからはじまり、順調に交際をスタートさせ、結婚することになりました。幸せいっぱいの二人。ところが、悲劇は突然やってきます。式前日に和幸が事故に巻き込まれてしまいました。
手術で一命はとりとめましたが、脊髄損傷で下半身不随という運命が二人を待ちうけていました。打ちのめされる和幸。陽子はそんな和幸の妻となり、懸命に支えますが、あんなに好きだったサッカーができなくなった現実が和幸に重くのしかかっていました。
そんな和幸がであったのが、バスケットボール「車イスバスケットボール」だったのです。



フレドリック・ブラウン/著 星 新一/訳 (福音館)

 「ショートショートの神さま」と言われている作家星新一。亡くなられましたが、いまだに人気の高い作家の一人です。中学生の中にもファンは多いのではないでしょうか?
もし、星新一を読んでしまって、次の作家を探している人がいるなら、次は外国の作家はどうですか?おすすめしたいのがこの作家です。
フレドリック・ブラウンはアメリカの作家で、SF黄金時代を代表する作家の一人です。星新一と同じく短篇の名手といわれています。人類の命運をかけ、宇宙でたった1人敵と戦う男を描いたブラウンの代表作「闘技場」孤独な科学者と、科学者の手によって宇宙にいったネズミとの少しせつない物語「星ねずみ」など、この本では、フレドリックの短篇の中から選りすぐりの14のお話しを掲載しています。
短編集なので、どの作品から読んでも楽しめます。 朝の読書の時間や、勉強の合間にぜひ手にとってみませんか?