平成21年6月号



ロイス・ダンカン/作 (主婦の友社)

 父親の仕事の都合で、おばさんの家に預けられることになったブルースとアンディの兄妹は、新しい学校で友達がうまく作れなくて、悩んでいた。
そんなある日、ずぶぬれになって震えていた犬と出会い、こっそり連れて帰るが、両親に飼うことを反対されてしまう。
なんとかその犬を助けたい二人は、近くの空き家で、捨て犬ばかりを住まわせる「犬のホテル」を考え出したが、犬たちがどんどん集まってしまってさわぎが起きてしまう。
動物への子どもたちの愛情が暖かく描かれたオモシロい小説です。




太田 あや/著 (文藝春秋)


授業や自習の時に書くノートは、どのようにしたら、わかりやすく、きれいに作り上げることができるでしょうか?
東大に合格した人たちのノートを集めた第一弾の本に続いて、今回は、ノーベル賞受賞者や、夏目漱石や芥川龍之介など文豪のノート、社会人の手帖なども取り上げられています。その中でも特に、石川啄木の隅々まで自分でデザインしたロマンチックなノートには、その美しさに驚かされます。
たくさんのいろいろなノートを見ながら、自分独自の美しいノート作りの参考になる一冊です。



ロバート・ウェストール/作 (岩波書店)

イングランド北東部の小さな港町で暮らしているチャスは16才。
空襲がひんぱんにあっている第2次世界大戦時の夜、彼は、貨物船がUボートに撃沈されたのを目撃してしまう。そして翌朝、その浜辺で発信機らしきものを発見して・・・・・。
興味半分で始めたスパイ探しは、良家のお嬢様シーラや幼なじみのセムも巻き込み、大事件へと発展していく。
また、この作品では「ウェストールの作品は、この醜い世界と戦い続ける勇気と失われたものへの愛情に満ちていて、すてきです。」と絶賛する宮崎駿さんが、表紙とさし絵を担当している。



池田 あきこ/著 (エム・ピー・シー)

 わっちふぃーるどに住んでいる猫のダヤンが「世界こねこ会議」に招待されて、小さな白猫バニラといっしょにパリにやって来ました。
架空の世界にいる猫たちが、にぎやかに本物のパリから南仏を旅しています。
ノートルダム寺院やモンサンミッシェル、 プロヴァンスからコートダジュールへと、ダヤンといっしょに地理の勉強もできます。
おまけの「カフェdeスケッチ」では、ボールペンや色鉛筆で、人物や風景を上手に描ける方法も教えてくれますよ。