平成22年5月号



川島 永嗣/著 世界文化社

 ワールドカップ南アフリカ大会で、日本代表正ゴールキーパーとして大活躍した川島さん。
2010年からヨーロッパサッカーへ移籍し、現在はベルギーのスタンダール・リエージュに所属しています。
海外クラブに移る前から日々、英語・イタリア語・ポルトガル語などを学び、習得した今も、オランダ語・フランス語を勉強し続けています。
そんな川島さんですが、決して初めから語学に秀でていた訳ではなく、外国で活躍したいとの強い目的が「外国人とコミュニケ―ションすることが、相手の文化を把握することであり、自分の言葉で話すことが絶対に必要」との思いにつながり、その努力が今の川島さんを作っているのです。




シモン・ストランゲル/著 汐文社


かわいい服が手軽に購入できるH&M。しかし、なぜこのファスト・ファッション・ブランドでは安く買うことができるのだろうか。バングラディシュやカンボジアなど途上国の児童を含む労働者たちの過酷な条件下での生産品だからなのだ。
ノルウェーのオスロに住む平凡な女の子、主人公のエミーリエは友人と出かけた買い物の途中、Tシャツの値札に「このTシャツは児童労働でつくられた」のシールをこっそり貼っている男の子と出会う。その子に誘われて人身売買や児童労働への抗議運動を行う「世界を救おう」のメンバーになったエミーリエは、スリリングな事件に巻き込まれていく。恋愛や友情模様を描きながら、社会問題を考えさせる青春小説。



星空さんぽ編集部/編 成文堂新光社

静かな星空に、スーッとあらわれて、はかなく消える一筋の光・・・・。願い事を三回となえる間もなく、消えてしまう流れ星。流れ星の正体は、何なのでしょうか?「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」「彗星」「火球」「いん石」など。
この本で星座のことを知り、天体のことを学び、さあ、星空をながめに出かけてみましょう。
美しい星座の間に流れ星を見つけることができれば、星空にもっともっと興味がわくことでしょう。



やなせたかし/著 かまくら春秋社


母親は  僕に  何度も言った
あなたのお産は  とても軽かった
あなたは 両方の手のひらにのるほど
小さく生まれたから
私は少しも  苦しくなかった
今のところ 僕の孝行は これ1つしかない
もっと孝行して  喜ばせたかったのに

1919年生まれの94才。「アンパンマン」などの作者として、漫画界の現役大御所であるやなせたかしさんが、人生を振り返り「一歩も前進していなかった」と謙遜しながら、悟りの境地に入った軽妙でも深い詩集を作り上げています。