平成22年7月号



宮澤 正義/著 (角川学芸出版)

 かつて森の王者といわれたクマも、今や絶滅寸前の状態となっています。大型野生動物が安心して暮らせる豊かな森を、次世代に残すことは、地球を取り巻く環境問題の解決策にもつながっています。長野市郊外にある自宅で、20年にわたって10頭のクマと、家族のように暮らした宮澤さん。そのクマたちと人間の心の交流が感動的に描き出され、自然との「真の共存」とは何なのか、私たちに何ができるのかを教えてくれる一冊です。



ブライアン・フォークナー/作 (小学館)

・コカ・コーラの原液の作り方は極秘で、知っているのはコカ・コーラ社の重役三人だけ。
・レシピが失われるのを防ぐため、その三人は決して同じ飛行機には乗らない。
こんなコカ・コーラにまつわる都市伝説は有名ですが、もし、コカ・コーラのレシピが盗まれたら・・・。本書では、どんなソフトドリンクでも一口飲めば、銘柄をあてられる特技を持った中学生フィザーが、役員達の誘拐事件の解決に活躍します。世界一有名なコカ・コーラの世界一おもしろいお話です。



金治 直美/著 (国土社)

 家に帰りたくないときや、家族関係に悩んだとき、中学一年生の美陽はわざと帰り道と反対周りの山手線に乗り、「ミクロ家出」をくりかえしていた。ある日、美陽は、車内の網棚からしゃがれたおばあさんの声を聞く。その声の主は、七・八年前に網棚に置き去りにされた骨壷の霊だった。そして、おばあさんの身の上話は、美陽の家庭に大きな大きな影響を与える・・・・・。



ネイチャー・プロ編集室/構成・文 (幻冬舎)

 エジプトの女王クレオパトラが命を絶つために使ったコブラ。インドネシアに生息し、500キロのスイギュウや人までも食べてしまうコモドオオトカゲ。サソリやスズメバチ、ホオジロザメなどキケンな生物を33種類も紹介した一冊です。彼らはなぜそのような形態になったのか。それぞれの生活から真剣な生き様がみえてきます。