平成29年7月号



廣嶋玲子/著 東京創元社

 広大な砂漠の中に広がる奇跡の都市「ナルマーン」。そこは魔族と人間が共存する不思議な都市だった。孤児の少年ハルーンは町の商人に目を付けられ怪しげな井戸に投げ込まれてしまう。井戸の底には扉があり、その扉の奥には美しい少女がいた…。自分の名前が分からないというその少女に「ファラ」という名前を付けて仲良くなったハルーンはファラを助けてそこから脱出する。しかし、その後をナルマーン軍や魔族が追いかけてきた!彼らの運命はどうなってしまうのか、そして謎の少女の正体とは。
 人気の作家が贈る、異世界ファンタジーです。



田村真菜/著 晶文社

 貧困に苦しむ一家、耐えかねた母と娘2人は家出をした。様々な土地を周りながら野宿する毎日。苦しい日々の中、微かな光を追い求め進み続ける家族の物語です。「生きているだけで良い」という言葉が深く心に残ります。
 姉の目線から語られるこの物語は、著者の幼少期の経験をもとに描かれており、一言の言葉の重みが感じられる作品です。



岡野進/著 朝日学生新聞社

 生活の中で「経済」は身近にあるものですが、説明することはそう簡単ではありません。この本では経済について市場、企業、家計、政府など様々な視点から解説されているので、楽しみながら学ぶことができ、経済初心者の私たちでも、この本を読めば経済の動き方から世界・日本の経済事情まで幅広く知ることができます。将来、賢く生活を送るためにもぜひ読んでみてください。



太宰治/著 筑摩書房

 「太宰治」、誰もが一度は耳にしたことのある名前ですよね。彼の代表作といえば『走れメロス』です。王に立ち向かったことにより処刑を命じられたメロスが、妹の結婚式へ向かうために親友を身代わりとし、3日後の日没には戻ると約束をします。しかし、彼の前に幾多の困難が待ち受けて…。
 この『走れメロス』を含む、全7編の作品を集めた短編集です。収録されている作品は全て教科書に掲載されたことのある名作ばかりですので、ぜひ読んでみてください。
 彼の年譜に沿って作品に触れてみるのも面白いですよ。



大泉書店編集部/編 大泉書店

 世の中にはたくさんの仕事があります。将来の自分が何の仕事をしているか、どんな大人になっているのか、楽しみでもあるけど、不安に思うことも多いのではないでしょうか。
 この本では、適職診断から自分に合った仕事を見つけることができ、それぞれの仕事について興味深く知ることができます。自分の新しい一面に出会えるかもしれませんよ。将来の夢がまだ決まっていない人もこの本を読めば、きっと興味を持てる仕事が見つかるはずです。
 将来の自分の姿に思いを馳せながら、今の時間を大切に過ごしてくださいね。