平成29年8月号



いとうみく/作 酒井駒子/画 くもん出版

 カーネーションの花言葉、それは「母への愛」「純粋な愛」そして「軽蔑・拒絶・失望」…。母親に愛されることを知らない少女・日和。母親はいつも妹のことを優先し、父親はいつも見て見ぬふりをする。どうしてわたしだけ愛してもらえないの?母は過去にあるトラウマを抱えていて、そのせいで姉にきつく当たっていたのだった。
 最後にこの家族が採る家族のかたちに、胸が締め付けられると同時に新たな希望の光を感じることができます。



あさのあつこ/著 文藝春秋

 中学2年生の美鈴、達彦、樹は幼稚園の頃からの幼なじみ。中学校生活も中盤になり、そろそろ進路を考えなければならない。生徒たちが思い思いの進路を考える中、樹は自分の将来の姿を思い描くことができなかった。同じ時、達彦も「世の中がつまらない」と悩んでいた。
 彼らが20歳になり、成長した姿を描いた『フラワーヘブン』も同時収録されています。



長岡慎介/著 平凡社

 皆さんお金は好きですか?嫌いだという人はなかなかいないですよね。お金は私たちの生活とは切っても切り離せないものです。しかし、お金に対する考えは漠然としていて、人それぞれです。お金は大切なものだとわかってはいるけど、詳しく知ろうとすればするほど難しいですよね。
 この本では「お金って何?」という基本的な疑問から日本の経済について幅広く考えることができます。



大塚敦子/著 KADOKAWA

 聖路加国際病院、そこの小児病棟には犬がやってきます。「生」の時間をより充実したものにしてほしいという家族の思いに応えるため、小児病棟としては日本で初めてセラピー犬が導入されました。
 長期間入院している子どもたちにとって、犬と直接触れ合って生き物の温かさを感じられることは生きる活力にもつながります。医療的なケアだけでなく心のケアにも重点を置いた活動を追った記録です。難病と闘う4人の子どもたちと家族に3年半にわたって密着した感動の実話です。



谷隆一/著 ぺりかん社

 中学生の皆さん、選挙はまだまだ先の話だと思っていませんか?しかし、昨年から選挙年齢が引き下げられ、みなさんにとってそう遠くない話なのです。「いざとなったらとりあえず投票すれば良いんでしょ」と思っている人も多いのではないでしょうか?
 この本では、自分の投票先を決めるポイントから選挙に関する用語など詳しく解説してあるので「選挙は難しいもの」と思っている人も楽しく読み進めることができますよ。この本を読み終わった頃には「自分の一票が日本を動かすんだ!」という自覚が芽生えているはずです。