平成29年12月号



三萩 せんや/著 河出書房新社

 過疎化が進む故郷・梅の里を復活させるため、市長選に立候補することになったアゲハ。「当選したら合コンをひらきます」という裏公約をしたことにより男ばかりの後援会もやる気になります。しかし、公職選挙法違反、まさかの再選挙など、初めての選挙に戸惑うばかり。支援者の声に支えられ、アゲハは選挙戦を戦っていきます。はたして、アゲハは梅の里の市長になり故郷を復活させることができるのでしょうか。
 実話をもとにした青春選挙物語です。



ジェス・アンドルーズ/著 金原瑞人/訳 評論社

 「俺が撮った映画のせいで人がひとり死んだ。」という衝撃的なまえがきから物語は始まります。幼なじみのグレッグとアールは名作映画のパロディを作ることが趣味でした。彼らは、高校最後の夏、同級生のレイチェルが白血病の宣告を受けたことを知ります。お見舞いに行くうちに彼女と仲良くなった2人は彼女のために映画を作ろうとしますが…。



成宮アイコ/著 書肆侃侃房

 幼いころから自分の居場所を見つけられず、孤独な毎日を送ってきた著者。自身の経験をもとに社会に不安を抱える人々に向けてメッセージを送り続けています。全国で朗読ライブや講演を行い、「生きづらさ」を抱える多くの現代人に向けられる言葉は、真っ直ぐで深い思いが込められており、多くの人々の共感を生んでいます。
 著者からのエールがつまった作品をぜひ読んでみてください。



三宅香帆/著 ライツ社

 皆さんは自分の人生に影響を与えるほどの本に出会ったことはありますか?
この本では、実際に書店員として働く著者が仕事の経験を活かし、様々なジャンルの名著を紹介してくれています。「自分にとって読書は戦い!」と言い切るほどの読書家である著者のおすすめ本をぜひ手に取ってみてください。先日、ノーベル文学賞を受賞されたカズオ・イシグロ氏の作品も紹介されていますよ。
 本には勇気や元気を与えてくれる言葉や、悩みを吹き飛ばしてくれる言葉がたくさんつまっています。ぜひ、自分にピッタリの一冊を見つけてみてください。



安部博枝/著 岩波書店

 現代を生きる人々は「自分の自慢できるところは何ですか?」という質問に答えられない人が多いそうです。自分を好きになり、前向きな日々を送るためにも、まずは「自分を理解すること」から始めてみませんか?「ありのままの自分」が好きになれない人や、そもそも「ありのままの自分」が何なのかわからない人も、この一冊を読み終えたころには自信が芽生えているはずです。
 キャリア教育の第一人者である著者が、ポジティブ・アプローチの考え方に沿って、自分自身と向き合う方法を教えてくれます。