平成28年10月号



ホリー・ゴールドバーグ・スローン/作 小学館

 主人公のウィローは12歳の女の子。天才的な頭脳と豊富な知識を持っているが、周囲の空気を読んで合わせるということができない。そんなウィローを理解し、居場所を作ってくれた養父母が突然交通事故で亡くなってしまった。成り行き上世話をしなければならなくなった学校カウンセラーのデルは、実力もやる気もない中年男。
それぞれに問題を抱えた個性的な登場人物たちがお互いに関わり合い、少しずつ幸せに向かっていく物語です。



松下 幸之助/文 PHP研究所

 パナソニックの創業者で「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助を知っていますか?苦労の末、成功を成し遂げた体験から、たくさんの名言を残し『道をひらく』という名言集は今でも多くの人をはげまし、ロングセラーとなっています。
「志あるところ、道は必ずひらける。」



ロブ・ゴンサルヴェス/作 ほるぷ出版

 たくさんの本が積み上がった机の並ぶ図書館の閲覧室…と思ったらいつのまにか建物が立ち並ぶ街の景色に…??美しい絵をじっと見ていると、違った風景が目に飛び込んできて、思わず「おお!!」と声が出てしまいます。
カナダの画家によるトリックアートの絵本です。1ページ1ページ、気持ちよくだまされてください。



ヴィンス・ヴォーター/作 岩波書店

 ぼくはしゃべれない。どもらずには…。だから知らない人と話すのは苦手だ。たいていの人はぼくが話しはじめると、頭がおかしいと決めつけてしまう。そんなぼくが夏休みの間、友だちの代わりに新聞配達(ペーパーボーイ)をすることになった。新聞を置いていくだけだと思い軽く引き受けたけれど、回ってみると住人たちと関わらずには済まなかった。名前を聞かれて、必死に発音しようとして気絶してしまったり、聞かれたことにさっと答えられなくてしかられたりした。でもそんな人たちとの出会いを通して、ぼくはたくさんのことを学んだ。そして夏休みの最後、命の危険に迫る事件を体験した。



長沼 毅/著 河出書房新社

 著者は「生命」を研究しています。だからよく「生命とは何ですか?」と聞かれますが、学者にとってもとても難しい問題です。そこにつながる「最初の生命とは」という問いは、世界中で研究されていますが、まだまだわからないことだらけなのです。
著者は小さい頃から「ぼくはどこから来てどこに行くんだろう」という疑問をなんとなく持っていたそうですが、そこからどうやってこの道に進んだのでしょうか?そして、研究のために深海、北極、南極、砂漠、火山、高山など辺境を調査する様子を教えてくれます。