平成27年5月号



市川 朔久子/著 講談社

 中学3年生のみさとは、放送部で唯一のアナウンサー。といっても部員は2人だけで、廃部寸前の弱小部です。2年生になってからなんとなく入った部活で、やる気もなかったのですが、新しい顧問が「新入部員を入れよう!」と張り切ります。 
昼の放送を開始し、新入部員も入り、頼もしい助っ人もでき…といいことが続きますが、いいことばかりのはずがありません。恋に友情にピンチはやってきます。




グリム/[原作] ナタリー・バビット/再話 フレッド・マルチェリーノ/絵 評論社

 男の子は生まれた時に「おひめさまと結婚する運命」と告げられます。そうはさせまいと王様があの手この手でじゃましますが…。
テンポのあるお話とインパクトのあるおしゃれな絵でぐいぐい読んでしまう絵本です。



大塚 敦子/著 岩波書店

2009年に日本で初めて、刑務所で盲導犬を育てることが始まりました。罪を犯した人が、動物の世話をとおして誰かの役に立つことを体験する試みです。
参加したある受刑者は「ここを出てからも盲導犬ががんばっている、そう思うことで自分が支えられる。恥じない生き方をしたい。」と語りました。



ダニエル・キイス/著 小尾 芙佐/訳 早川書房

 知的障害を持つチャーリーはいつも笑顔のおとなしい青年でした。ある日知的能力を向上させる脳外科手術を受け、高度な知識を得て大天才になります。「頭がよくなればみんながぼくを好きになってくれて友達が増えて、楽しい生活が送れる。」そう思っていたチャーリーに思いもよらないことが起こります。動物実験で自分より前に脳の手術を受けていたネズミのアルジャーノンに異変が起き、自分の不幸な行く末を知ってしまうのです。
アメリカで原作が発表されてから50年以上もの間世界中で読み継がれている本です。この小説をもとに4月から山下智久主演のドラマが放送されていますね。



マララ・ユスフザイ/[述] 朝日出版社

“One child, one teacher, one pen and one book can change the world. Education is the only solution. Education First.”(1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。教育を第一に)
CDでマララのメッセージを受け取ってください。中学英語でこんなにも強い思いを表現できることに驚かされます。