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おすすめの本
 

No.638 平成30年10月

TAS~特別師弟捜査銀橋

 中山 七里/著  集英社

 どちらかというと、冴えない学生生活を送っていた慎也にいきなり声をかけてきたのは、学園一のアイドル雨宮楓でした。放課後に時間を空けておいてほしいといきなりお願いされ、期待と不安で想像がふくらんでいた矢先、その楓が学校で謎の転落死を遂げます。

 いろいろな憶測が学校中で飛び交う中、楓が自分に何を話したかったのか、気になる慎也は、捜査員の一員である従兄に協力をし、事件解決に乗り出します。楓の死の真相とは? 

(A.U)


 中山 可穂/著  KADOKAWA 


 友人に誘われて、気の進まない宝塚歌劇の舞台を初めて目の当たりにした中学生のえり子。その舞台に立ち、どこまでも渋く、いぶし銀の成熟した大人のダンディズムで舞台を支える専科「アモーレ」さんに魅了され、プロフェッショナルな宝塚の世界に入団を決意するところから始まります。

 待ち受けていた世界は、日々練習に励み命がけで舞台に臨むジェンヌたちの姿がありました。ひたむきに芸の道に打ち込むジェンヌ達の努力と愛と青春を謳いあげた、宝塚シリーズ第3弾です!宝塚を知ってる人も、知らない人もその世界を体感することができる作品です。
(M.T)

何かが後をついてくる 妖怪と身体感覚
ふたりのトトロ 宮崎駿と「となりのトトロ」の時代

 伊藤 龍平/著   青弓社 

 後ろから誰かがついてくる気配がする。誰もいない部屋から物音がする。そんな経験を皆さんはしたことはないでしょうか。それらの原因とは、人為的なもの、自然現象や動物たちの仕業、それとも?

 原因がわからなくても、それだけでは単なる現象の1つでしかありません。でもその現象が、多くの人に認識され、名前を付けられたとき妖怪として動き始めるのです。今なお多くの地域で伝えられる妖怪の物語。かれらはどのように発生し、人間の生活にどのような影響を及ぼしてきたのか。
 日本やアジアに伝わる話や残された資料を基に、人間を幸せにも不幸にもしてきた妖怪の恐怖と本質に迫ります。

(Y.E)

 木原 浩勝/著  講談社

 ジブリ作品には数々の人気作が存在します。その中でも「となりのトトロ」は人気の1、2を争うのではないでしょうか。宮崎駿さんと、この本の著者である木原さんの二人でスタートを切ったという「となりのトトロ」は、制作当初苦難の連続でした。

 新人で大役を任せられた木原さんは分からないことばかり。そんな時に幾度となく救ってくれたのが宮崎駿さんという偉大な存在だったそうです。

 私たちが知らないジブリの厳しくストイックな裏側をのぞけるこの本。ジブリファンや映画ファンに留まらず、何かに挑戦し続ける人や一歩踏み出したい人などに読んでいただきたいです。

(A.K)
グリーン・グリーン ≪新米教師二年目の試練≫時限感染 殺戮のマトリョーシカ
 あさの あつこ/著  徳間書店

 失恋した時に食べたおにぎりがあまりにも美味しく、そのお米の産地で暮らしてみたかった。そんな理由で、地方の採用試験を受けた翠川真緑。運よく希望通りに赴任でき、教師生活二年目になりました。
 都会で生まれ育った彼女が、母親も驚くほどのド田舎で生活し、職場はなんと農林高校。自ら志願して鶏の解体授業を参観するものの気絶してしまったり、教師の役目を果たしたいと生徒のために奮闘したり。また、彼女には、高校で飼っている豚と話をすることができる能力があり、その豚や周りの人たちに助けられる毎日。新米教師は今日も生徒たちのために頑張ります。

(R.K)
  

 岩木 一麻/著  宝島社


 大学で医学部の教授を務めながら、ヘルペスウイルスの研究をしていた女性が、自宅で凄惨な殺され方をした状態で発見されます。遺体の傍らには、首都圏全域を標的としたバイオテロを予告する犯行声明文が残されていました。文中には、ロシアの民芸人形“マトリョーシカ”という言葉…。この“マトリョーシカ”が意味することとは一体何なのか。

 約三千万人が標的とされる中、警察は犯行を食い止めることができるのでしょうか。そして、この犯行に及んだ犯人の『真の目的』とは一体…。

(Y.U)