平成30年度5月号



森埜 こみち/作 池田 和明/絵 講談社

 中学1年生になった空良(そら)は、自分がやりたいことが見つけられず、部活動を決めることができません。そんなとき「しゃべりは苦手でもペンをもったら本音をぶちまけられる者よ!文芸部に入るべし」と書かれたチラシが靴箱に入っていました。その言葉に突き動かされた空良は文芸部へ見学に行くことに。そこには変わり者の部長と副部長、そしてひとりの新入生がいました。少しずつ「俳句」に惹かれていく空良。句会が開かれることを知った空良は、挑戦することを決めます。



マーク・トウェイン/著 柴田 元幸/訳 研究社

 少年ハックルベリー・フィンは、だらしがない父親との苦しい日々から逃れるために、家出を決心しました。同じく逃亡してきたという黒人奴隷のジムと出会い、刺激的な冒険物語が始まります。筏(いかだ)で川を下った先に待ち受ける多くの困難。ふたりは無事に目的地までたどり着くことが出来るのでしょうか!
 同著者の作品には「トム・ソーヤーの冒険」や「ジャンヌ・ダルク」など有名な物語がたくさんあります。ぜひ併せて読んでみてください。



花岡 幸子/著  WAVE出版

 働くことによってお金を稼ぎ、そのお金で物を買う、この流れが経済です。経済を知ることは、すなわち、世の中の動きを理解することにつながります。
 いま、何かと話題のビットコインや基本的な経済のしくみ、海外の経済にスポットをあてた国際経済学まで、かわいいイラスト付きでわかりやすく説明されていますよ。



大塚 ひかり/著 筑摩書房

 もしあなたが平安時代の姫君に生まれ、紫式部の教え子だとしら・・・。
 紫式部は中宮彰子の家庭教師となり、同時代に『源氏物語』を執筆しました。平安の世は、まだ女性が行き辛い時代でしたが、複雑な人間関係の中で女性がいかにして生き抜くか、幸せをつかみとるにはどうするべきかという、現代にも通じる考えを作品の中に残しています。周りからどんなに非難されようとも、自分だけは自分を見捨てないでほしいという思いが感じられる作品です。


吉野 源三郎/著 ポプラ社

 中学生のコペル君はいたずらっ子。叔父さんとの交流を通して、これからを「どう生きるか」について考えはじめます。
 著者の吉野源三郎は、「どう生きてゆくのが正しいかと疑うのは、人間が人間である証拠である」という言葉を残しています。自分の人生を変えられるのは、自分だけ。人間の特権である「悩み」をとことん味わってみましょう。