予約について

おすすめの本
 

No.628 平成30年5月

『隠蔽人類』『激震!セクハラ帝国アメリカ 
言霊USA2018』
鳥飼 否宇/著 光文社

 キズキ族という未知の人類を調査するために奥アマゾンへやってきた日本調査団。一族の新たな生態や知られざるDNA型は世紀の大発見でした。そんなある時、キズキ族の長が亡くなります。一行は儀式を行うという小高い山へ赴きますが、独特の風習を目の当たりにし戸惑いを隠せません。
 翌日の朝、調査団の一人である尾崎が行方不明に。不穏な空気が流れる彼らのもとへやってきた一族は怒りに満ちており、調査団を昨日儀式が行われた山へ連行します。そこにあったのは尾崎の遺体。しかしこれは、悪夢の始まりに過ぎませんでした。  
(A.K)


町山 智浩/著  文藝春秋

 自由の国の代表ともいえるアメリカが、自国第一主義のトランプ大統領就任から揺れています。トランプ大統領の数々の発言や、昨年発覚したハリウッドのプロデューサーによるセクハラ告発から世界中に広がった『MeToo』運動。これにより、大国アメリカが抱える様々な問題が浮き彫りとなりました。
 アメリカ在住の映画評論家で辛口コラムニストの著者が今のアメリカの現状を歯に衣着せぬ言葉で紹介します。
 『週刊文春』で連載中の人気エッセイの書籍化です。
(A.U)


『わたし定時で帰ります。』
『Hello Agein またあうときの約束』
朱野 帰子/著 新潮社

 幼い頃、企業戦士の父が働き詰めだった姿を見てきた結衣。早く帰ってきてほしいと願っても無理だと言われ、休みの日でも家にはほとんどいなかった父・・・。そして結衣自身が会社員となった今、どんなことがあっても定時で帰ることに決めている。
 会社は「働き方改革」を勧めてはいるが、その一方、無理な仕事を受注している。さらには、「死ぬ気で働け」という無能な上司のせいで、結衣の定時退社が危ういことに!
 はたして、結衣の「働き方」は守られるのか?
(R.K)


イワサキ ユキオ/著 マガジンハウス

 喜ぶ、悲しむ、怒る、嘆くを全身で表現する犬との生活は、日常の何気ない暮しの中で発見や喜びを与えてくれます。
 著者が共に過ごしたジャックラッセルテリアのルーシー。そのお腹に新しい命が宿り、仔犬たち3匹が生まれてからもらわれていくまで、そして、ルーシーが老い、別れのその日までの17年間をカメラのレンズを通して丁寧に切り取っています。決して避けては通れない別れという悲しみを含んではいますが、それ以上に生き物と共に暮らすことの素晴らしさを十二分に伝えてくれる一冊です。
(Y.M)


『デートクレンジング』『トランスジェンダーと職場環境ハンドブック』
柚木 麻子/著 祥伝社

 調理師免許を持つ35歳の佐知子は、夫の母が経営する喫茶店で働いている。一方、佐知子の親友で、“デートクレンジング”というアイドルグループのマネージャーだった実花は、グループ解散後、仕事一筋から一転、『結婚がしたい』と婚活に力を入れるようになる。そんな時、妊活に励んでいた佐知子が妊娠したことがわかった。
 結婚、妊娠という人生の転機を迎え、周りの環境が変わり始めたことから、嫉妬や焦りがお互いに芽生え始め、徐々に2人の友情に亀裂が生じるように・・・。
 揺れ動く女性の不安定な心の奥底がリアルに書かれた一冊である。         
(Y.U)


東 優子・虹色ダイバーシティ・ReBit/著 日本能率協会マネジメントセンター

 テレビやネットでよく耳にするトランスジェンダー(性同一性障害)について、学校や職場などで様々な対応が進められていることをご存知ですか?今や職場での多様な人材活用により、より円滑に対応していく事が重視されています。
 無理解が引き起こすハラスメント、LGBTに配慮し設置されたはずの多目的トイレの使いづらさ、社内や取引先への周知はどのように行うべきなのか…。誰もが個人として尊重される職場づくりを目指すために、どのような準備や研修が必要なのか、当事者と企業の事例から、これからの取組について考えてみませんか?
(M.T)