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おすすめの本
 

No.749  令和5年8月

『白鷺烏近なんぎ解決帖』『ドイツの女性はヒールを履かない』
田中 啓文/著  光文社

 かつて美濃の殿様に仕えていた岡部右近は、とある事件をきっかけに城を追い出され、親からも勘当されてしまいます。それ以来、町人の身分となり屋形船を家がわりにして、貧乏暮らしをしていました。
 そんなある日、かつて仕えていた城の中老が右近のもとを訪れ、頼み事をします。その頼み事とは、「川の流れを逆にしてほしい」というものでした。
 頼れる仲間たちとともに、次々に持ち込まれる無理難題を知恵で解決していく、連作時代小説です。
(S.S)
サンドラ・ヘフェリン/著  自由国民社

 著者は、23歳までドイツで過ごし、今では日本での生活の方が長くなりました。そんな中で、ドイツと日本の「似ているところ」と「違い」について話題が及ぶこともあり、よく言われるのが、「日本の女性は毎日がんばりすぎて、仕事も家事も手を抜かず削れるのは睡眠時間だけ…。」
 ドイツの女性の生き方を参考にして、自分らしく、ゆったりと生きるドイツ流をちょっと取り入れてみませんか?そのヒントを著者が教えてくれています。おすすめのスポット写真等もあり、読みやすくドイツを身近に感じられる一冊です。
(Y.K)
『ゲーセン戦記 ミカド店長が見たアーケードゲームの半世紀 』『太平洋戦争の真実』
池田 稔/著  中央公論新社

 著者はゲーマーの聖地として知られる「ゲーセンミカド」の店長。1974年生まれの著者は、5歳でインベーダーゲーム、9歳でファミコンなど、毎年のように新しいゲーム機が登場する時代を過ごしました。大好きだったゲームセンターには最新の刺激があり、シューティング、対戦格闘ゲームなど、あらゆるジャンルに勢いがありました。ネット社会でゲームの在り方が変わる中、スマホなどでの通信対戦にはない、リアルな出会いがゲーセンにはあると語る著者。
 ゲーセンの生き残りをかけた奮闘を通して、アーケードゲームの歴史が分かる一冊です。
(K.A)
神立 尚紀/著  講談社

 著者は雑誌のカメラマンからフリーランスに転身した後、1995年にゼロ戦が飛ぶイベントをきっかけにして、これまで28年間調査を続けてきました。ゼロ戦のパイロット150人、家族など関係者500人以上への取材の中で、特に印象に残っている言葉とそのエピソードを25編抜き出し、この本にまとめています。
 副題に「そのとき、そこにいた人々は何を語ったか」とあるように、階級や置かれていた立場はそれぞれ異なりますが、戦争の中での苦しかった経験談が語られています。戦争体験者の話を聞く機会が少なくなってきた今こそ、読んでおきたい一冊です。
(K.S)
『人生たいていのことはどうにかなる』『深堀り誕生石』
高尾 美穂/著  扶桑社

 産婦人科医として女性の健康を支え、自分らしい生き方を各メディアで発信する著者。女性特有の体の不調や、メンタルに合わせて、ご機嫌にしてくれる78の言葉を紹介します。
 自分の人生は自分で決めるものだから。そのためには、自分の体のこと、社会のこと、周りの人のことを知る必要があるのです。そうすれば、自分の進みたい道が見えてくると言います。
 強くなくていい、だからこそ、自分の選択に勇気をもつ機会があれば、きっと“たいていのことはどうにかなる”!
(Y.N)
      
奥山 康子/著  築地書館

 誕生花、誕生色など誕生日に因んでモノに意味や言葉を持たせ、占いや性格診断などに使われるものがあります。誕生石もそのひとつ。ルーツには諸説ありますが、伝統的な風習や歴史的な背景を受け、1912年にアメリカの宝石組合で定められ、それをもとに日本で1958年に全国宝石商協同組合が決定・公表しました。以来63年ぶりに改訂され、新たに10種の宝石が仲間入り。それらを中心に、誕生石が持つ魅力を、科学的見地と著者の宝石に対する情熱と共に解説しています。
 まずは、気になる自分の誕生石の秘められた存在を深堀りしてみましょう。
(Y.O)