おじいさんのメリーゴーラウンドは、六頭(ろくとう)の動物(どうぶつ)がついています。生き生き(いきいき)としていて、まるでほんもののよう。だけど、この動物にはひみつがあり、夜(よる)の三十分(さんじっぷん)だけ、えさを食(た)べ、声(こえ)をだすことができるのでした。
ところが、メリーゴーラウンドは、新(あたら)しい持ち主(もちぬし)の男(おとこ)に引き渡(ひきわた)されました。やくそくとして「動物にえさをやること」を伝(つた)えましたが、男はえさをやらず、金(かね)もうけに夢中(むちゅう)です。ある昼(ひる)のこと、女の子(おんなのこ)がメリーゴーラウンドへかけより、子馬(こうま)にぎゅっとだきつくと、ふしぎなことがおこりました。