令和4年1月号



ルイス・スロボドキン/さく こみや ゆう/やく 福音館書店

 イタリアのちいさなこうえんに、ピッコというなまえのポニーがいました。子どもたちをカートにのせて、こうえんのなかをまわります。でも、ピッコは、いつもどこかかなしげです。
 あるひ、アルフレッドとジーナのきょうだいは、どうしてピッコがかなしそうなのかをはなしあいました。にんじんがほしいんだとおもい、にんじんをあげますが、かなしそうなままです。もしかして、りんごかも、とおもったふたり。つぎの日(ひ)、りんごをあげますが…






こがしわ かおり/作 あかね書房 

 サボンはせんたくかごをかかえて、ママのおてつだい。でも、サボンのくつしたが、かたほうみつかりません。くつしたをさがしていると、とつぜん、おおかぜがふきました。かぜがピタッとやんだあと、きがつくと、サボンは、せんたくかごをかぶっていました。そして、あみめをぼーっとみてると、どんどんあみめがおおきくなっていくではありませんか。ますますおおきくなったあみめに、サボンのからだが、とおりぬけると、そこは、おせんたくのくにでした。みんな、おそろいのふくをきて、あわをつくったり、アイロンをかけたりしています。



        低学年から

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「ぼくのちぃぱっぱ」

長江 優子/作 早川 世詩男/絵 ゴブリン書房

 土曜日(どようび)の朝(あさ)、事件(じけん)がおきた。現場(げんば)は、ぼく、服部至(はっとりいたる)の家(いえ)だ。飼(か)っている小鳥(ことり)のチーパがいなくなった。ぼくとお父(とう)さん、お母(かあ)さんは家(いえ)のなかはもちろん、マンションのまわり、商店街(しょうてんがい)までさがしたけれど、どこにも見当(みあ)たらない。しかも、チーパのことを考(かんが)えるとなぜか目(め)がチカチカする。それに、なにを見(み)てもチーパに見えた。道(みち)ころにころがっていた空き缶(あきかん)、ケーキ屋(や)さんの看板(かんばん)のマーク。「それって、非日常(ひにちじょう)の世界(せかい)じゃない?」と同(おな)じマンションに住(す)むムツくんがいった。その日(ひ)からチーパのいない非日常(ひにちじょう)がはじまった。





こまつ あやこ/著 毎日新聞出版

 小学(しょうがく)6年(ねん)の小春(こはる)は、中学受験(ちゅうがくじゅけん)を目指(めざ)すため、ノーレイン・ノーレインボー進学教室(しんがくきょうしつ)(略(りゃく)してノレノレ)に通(かよ)っている。そこで出会(であ)った英(はな)とは親友(しんゆう)で、ノレノレは大切(たいせつ)な場所(ばしょ)。でも、卒業制作(そつぎょうせいさく)や卒業証書(そつぎょうしょうしょ)をもらう学校(がっこう)とちがって、塾(じゅく)にいたっていう証(あか)しはどこに残(のこ)るんだろう。
 ある日(ひ)、小春が絵(え)を描(か)いていると、英がキャッチフレーズを書き込(かきこ)んだ。それは、かるたに似(に)ていてとてもおもしろい。「このかるたを卒塾制作(そつじゅくせいさく)にしてみない?」英の提案(ていあん)から、二人(ふたり)はノレノレかるたを作(つく)ることにした。