令和4年度9月号



 栗沢まり/著  ポプラ社

 「世の中にはいろいろな中学生がいて、いろいろな大人がいて、いろいろな家庭があります。」
 完璧主義の委員長、美咲は二週間後に迫る「卒業祝賀会」の準備に余念がない。常にクラスの団結を考える彼女にとって、転校生である和也の消極的な態度が許せません。しかし、彼は人に言えないような事情を抱えていて…。伝統と言われる会を無理やり成功させることが正しいのか?すべてにおいて正しいことは、この世の中にはあるのか?美咲を含む3年2組の生徒たちは悩みます。





『カキナーレ~若者の本音ノートを読む~』

 深谷純一/編著  東方出版
 
 書き慣れ→かきなれ→「カキナーレ!」
・書きたいときに書きたいことを書く。 
・文体は自由(ウソをいれてもよい。)
・発表はペンネーム。
ある高校教師が授業とは別に、日々自分が思ったことや感じた事を生徒に書かせたノート、通称「カキナーレ」。
綴られた文章には、自分の事、家族の事、日常、社会一般と様々で女子高生たちのリアルな疑問や妄想、内に秘める思いが語られています。
何も考えたくない時におすすめです!最初から読まなくても、パラパラと気になるところから読めます。





『なんで信長はお城を建てたの?
       ~〈お城〉のはじまりを探す旅~ 』

  畑中英二/著   新泉社  
 
 織田信長が築城した「安土城」は明智光秀の謀反により信長が本能寺でこの世を去った後、何らかの原因で焼失しました。安土城の天守は、5階が8角形で朱塗り。6階は正方形で金閣寺のような造りとなっていて、主人公ホタカは復元天守を見て圧倒されます。様々な文献をもとにして信長の安土城愛を感じられたり、発掘調査では、なぜお宝が出てこないかの疑問に納得できたり、織田信長が好きな人はもちろん、お城好きの人も満足できる1冊です。




『ひらめき!英語迷言教室
   ~ジョークのオチを考えよう~』

 右田邦雄/著  岩波ジュニア文庫
 
 Nothing is impossible. The word itself says:“ I’m (        )!”
訳:不可能なことはない。不可能という言葉自体に私はできる!と書いてある。
さあ、この(   )の中に当てはまる単語は何でしょう?名言?いえ、迷言です。思わず笑ってしまうようなユーモラスなオチ。感心してしまうひねり。意味が分かれば英語も楽しく感じます。
*上の問題の答えは「possible」です。
「im possible」と分かれたらピンときますね。




『やらかした時にどうするか』

 畑中洋太郎/著  ちくまプリマー新書

 何気ない言動や行動でバッシングを受けたりSNSで誹謗中傷にあったり、現代は失敗に対して厳しすぎる時代ともいえます。どんなに自分で備えていても、失敗を完全に防ぐことはできません。「やらかした」時、どう向き合うのか、どう切り替えるのかが大事で、それがあなたの心と体を守ることになります。なぜ失敗したかを分析し、それを体験的な知識として身に着けることができれば、恐れることなく様々なことにチャレンジできるはずです。