令和4年7月号



出口 かずみ/作 理論社

 とあるまちに、うろおぼえ一家(いっか)がくらしています。きょうは、だれかのなにかのおいわいの日なのですが、おもいだせません。すると、「ピンポーン」とチャイムがなったので、ドアをあけると、ねこのおやこがたっていました。こねこのはがぬけたので、だれかにいいたくなったようです。いもうとと、おとうとは、おいわいしようとかざりつけのおはなをつくりますが、こねこのためのパーティーだったっけ?そうおもっていると、また「ピンポーン」とおとがなりました。






今井 福子/作 いつか/絵 文研出版 

 れなは、ウサギのチュロにあいたくて、しいくごやに行(い)きます。でも、六年生(ろくねんせい)のおにいさんがこわくて、いつもいやだなあとおもってしまいます。チュロをだきたくても、さわらせてくれないし、ふざけてウサギをだいている子(こ)にどなっていたこともあります。なかよしのたけちゃんは、やさしいおにいさんっていうけれど、れなはしんじられません。でも、おにいさんが、しいくごやでくさいウンチのそうじをしていたり、たけちゃんからおにいさんのはなしをきいたりしていると、ほんとうはやさしいひとなのかな?とおもいはじめます。ママもなかよくなれるといいねっていうけれど…。



        低学年から

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ラッセル・ホーバン/作 小宮 由/訳 大野 八生/絵 岩波書店

 ある日(ひ)、お父(とう)さんが、くたくたになって、家(いえ)にかえってきました。げんかんのドアをあけると、犬(いぬ)のボンゾーがねこのプッスにほえているではありませんか。そしてへやにはいると、四人(よにん)の子(こ)どもたちが、大(おお)げんかをしています。たたきあったり、わめきあったり。お母(かあ)さんが「みんな、やめなさい!」とさけんでも子どもたちはけんかをやめません。いったいなにがあったのでしょうか。「わたしは、わるくない!」と、いちばん上(うえ)のおねえちゃんのドラがいいました。どうやらけんかのはじまりは、小(ちい)さなできごとのようです。





たかはし みか/作 かんざき かりん/絵 学研プラス

 ソラは図書館(としょかん)で出会(であ)った花音(かのん)からケイタイ番号(ばんごう)をかいたメモ用紙(ようし)をもらいました。違(ちが)う小学校(しょうがっこう)だからまた会(あ)えるようにと約束(やくそく)したのです。それなのに、家(いえ)も外(そと)もどこをさがしてもメモ用紙がありません。どうしてしょっちゅう忘(わす)れたり、ものをなくしたりするんだろう。ふと空(そら)を見上(みあ)げると、古(ふる)い洋館(ようかん)が浮(う)いていて、とびらの前(まえ)では女の人(おんなのひと)が手招(てまね)きをしているではありませんか。どうやら浮遊館(ふゆうかん)では、だれにも話(はな)せていないなやみごとを解決(かいけつ)するために心(こころ)をもった「もの」たちが手助(てだす)けしてくれるというのです。ソラとパートナーになった「もの」は…。