令和4年度

伊万里市の泉秀樹前副市長がおすすめする本の書評を掲載しています。
紹介された本は毎回、市民図書館の中央サービスデスクで展示していますので、どうぞご覧ください。
本を読みたい方は予約もできますので「本の詳細」をクリックしてみてください。


令和4年5月
『コボちゃん傑作選 』 植田まさし /著 中央公論新社   「本の詳細

 「コボちゃん」は読売新聞の社会面に掲載されている植田まさしさん作の4コマ漫画なのですが、私は読売新聞を取り出してから毎回欠かさず楽しみに見ています。以前から、私は新聞の最終面のテレビ欄から読み始める癖があるのですが、その次に前のページの左上にある「コボちゃん」の漫画を見て、ニッと笑ってから記事を読み始めるのが習慣になりました。誰もが面白いと思えるストーリーを4コマ漫画の形でまとめ上げるのは、作者に鋭敏で豊かな感性と熟練したスキルが備わっていなければできないと思うのですが、植田さんは毎回、温かみがあって読者の皆さんが楽しめる漫画を描き続けておられます。
 『コボちゃん傑作選』が発刊されるということを知って、早速妻に頼んで買い求めました。私はこの本を読んで「コボちゃん」の漫画が40年間にわたり約14,000回も続いていることを知り、このことは驚き以外の何物でもありませんし、作者の植田さんには本当に頭が下がる思いがします。
 この本には、これまで読売新聞に連載された「コボちゃん」の漫画の中から編集者の方々などが推薦された作品が掲載されていて、植田さんの苦労談や漫画が長く続いている秘訣なども書かれており、興味深く読むことができます。実は私は、この他にも心温まる面白い作品がたくさんあると秘かに思っていて、今後続編が出される可能性は充分あると思っています。
 植田まさしさんには足元にも及びませんが、伊万里市民図書館の館長さんを始め、職員の皆さんのご理解のもとに、私がこれまで書かせていただいた書評らしきものの数は4年間でやっと50回位になりました。
 最初はひょんなことから書評を書くようになったのですが、暫くは思いつくままに書かせてもいただき、それが市民図書館のホームページに掲載していただけるようになったのは私にとって嬉しい事でした。ここ2年間位は、コロナ禍で会議や行事が縮小されたり中止になる中で、時間的余裕ができたこともあり、いつの間にか書評を書くことが楽しみになって、余計な事を付け加えたりして文章が長くなったりもしましたが…。どれ位の方に書評を読んでいただいているのか?私には全くわからないので少々不安な気持ちもあるのですが、知らないほうが良いとも思いますし、これまでには私の妻も含めて何名かの方から「読んだよ。」との声をいただくこともありました。私が普段読む本のジャンルが偏っているため、自然と書評も偏っていると自覚しており、特に女性の皆さんには面白味もなく馴染みが薄かったのではないかと思うのですが、それでもこれまで一度でも読んでいただいた方には感謝申し上げたいと思います。
 もうすぐ私の副市長としての4年の任期が切れますので、誠に勝手ながら書評は今回で最後とさせていただきます。
 伊万里市民の皆様、これまでお付き合いいただき、ありがとうございました。



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