令和4年度6月号


『不思議屋「風待ち」』

 西村 友里/著  文研出版

 小さい頃から絵を描くのが好きだった美音。しかし、ママは教育熱心なうえに、大の美術嫌い。だから美術部に入ることすら許してもらえません。あこがれの美術部に入るために、彼女は入部届を書き換えるという作戦を実行しますが、保護者面談でそのことがばれてしまったのです。ママは勝手に退部届を出し、買ったばかりの画材も全部捨てられてしまいました。美音は気持ちを全くわかってくれないママに腹を立て、家出することを決心します。行き先は、ママ宛てに来た絵手紙の差出人の所です。




『又吉直樹のヘウレーカ!』

 「又吉直樹のヘウレーカ」番組制作班/著  扶桑社   
 
 「ヘウレーカ」とは「見つけた」とか「わかった」という意味。浮力の原理を発見したアルキメデスが、喜びのあまり「ヘウレーカ」と叫んだことに由来するそうです。
 「なぜ植物は“スキマ”に生えるのか?」「さぼる“アリ”はいないのか?」など、身の回りの不思議なことを、又吉さんと一緒に学びましょう。読み終える頃には、きっと「ヘウレーカ」と言えるようになっているはずですよ。
 



『13枚のピンぼけ写真』

  キアラ・カルミナーティ/著  岩波書店

 1914年、オーストリア=ハンガリー帝国がセルビアに対して宣戦を布告しました。セルビアから遠く離れたオーストリアに住んでいるイオランダの一家も、戦争の影響によって仕事を失い、北イタリアに帰ることになったのです。
 近所のおばさんに預けられていた妹や小学生の頃の友達との久しぶりの再会を喜ぶイオランダですが、間もなく戦争が激しくなり、村の男性たちは戦場へ行くことになりました。




『だれでもデザイン』

 山中 俊治/著  朝日出版社
  
 著者は、これまでに自動車やカメラ、家具、腕時計や携帯電話、さらにはICカードの改札機など、多くのものをデザインしてきました。そんな著者が、高校生に対して行った4日間の特別授業がまとめられています。
 ものづくりは、よく観察し、スケッチし、仲間と話し合いながらアイデアを出すことから始まります。「デザインは才能とは無関係に身に着けられる」と言う著者。会場の熱気を感じられる授業の様子を感じてみませんか。
  



『嫌いな教科を好きになる方法、教えてください!』

 河出書房新社/編  河出書房新社 
 
 みなさんには嫌いな教科がありますか?
 国語、数学、社会など、多くの教科の中で、授業があると憂鬱になったり、試験勉強の時ですらやる気が起こらない教科があるかもしれません。
 この本には、教科ごとに「勉強のやる気が出る話」が集められています。「嫌い」よりも「好き」が多くなれば、勉強そのものがもっと楽しく、面白くなるかもしれません。楽しい学び方を知れば、これからの勉強への取り組み方もきっと変わってくるはずです。嫌いな教科を少しでも好きになるために読んでみませんか。