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おすすめの本
 

No.719  令和4年2月

『エシカル革命』『第三の人生は、後半へ続く!』
末吉 里花/著 山川出版社

 
著者は、テレビ番組のレポーターとして世界各地を巡りました。行く先々で目にしたのは、豊かで便利な生活をしている先進国の暮らしが、地球環境や遠い国の弱い立場にある人々の生活を脅かしているという現実でした。自分たちの生活が誰かの犠牲の上に立っている事実を目の当たりにし、著者はエシカルな暮らしをすすめる活動に取り組みます。エシカルとは、社会や制度、モノやサービスが地球環境や地域、人権などに配慮しているかどうかを重視する考え方や生き方です。
 自分は何ができるか、何をしたらいいかを一人一人が考え行動することがエシカルへの第一歩。その背中を押すように、エシカルな生き方を共にできるヒントを語っています。
(Y.O)

キートン 山田/著潮出版社

 著者は50年に渡り、声優・ナレーターとして活躍しました。今は現役を引退し、畑仕事や身の回りの断捨離を行い、第三の人生を歩んでいます。本書では、生まれてから現在までの歩みを綴っています。運命を変えた作品「ちびまる子ちゃん」についても書かれていて、さくらももこさんとの思い出には心ひかれます。
 幼い頃、養子に預けられ、貧しい暮らしを経験したそうです。また、一度声優としてもどん底に落ち、うつ状態になることがあったといいます。
 しかし、著者は「困難も苦労もすべては自分を成長させてくれる糧となる」と語っています。どんな経験も無駄ではないと感じさせてくれる1冊です。
(M.O) 


『数字の嘘を見抜く本』『ピーナッツ大図鑑』
田口 勇/著  彩図社

 
「野菜は1日に350g食べましょう」の350gは、どのようにして決められたのでしょうか?1997年の国民栄養調査で、野菜の一人あたり平均摂取量が292gでした。健康になるためにはもっと食べたほうがいいということで、1.2倍を計算して350gとしたそうです。つまり、科学的根拠はありません。他にも、水は毎日2L飲みましょう、いじめは過去最多、世界一高い山はエベレストなど、よく言われていることでも、数字の根拠を確認すると真実が見えてきます。
 日常生活で見かける数字について、正しく理解するためのコツを教えてくれます。
(N.K)


サイモン・ビークロフト/著 河出書房新社

 誰もが知っているキャラクター「スヌーピー」は漫画家チャールズ・M・シュルツ氏による半世紀にわたるアメリカの新聞連載漫画『ピーナッツ』に登場する犬の名前です。他にもチャーリー・ブラウンなど皆さんご存知のキャラクターもいるかと思いますが、『ピーナッツ』というタイトルには少々馴染みが薄いのではないでしょうか。
 本書では世界中で愛される『ピーナッツ』の魅力を名場面や名言に加え、おもちゃなど貴重な資料と共にオールカラーで徹底的に掘り下げます。大切なメッセージがいっぱい詰まった大図鑑です。
(K.A)


『もじモジ探偵団』『誉田哲也が訊く!』
雪朱里/著 グラフィック社

 画家のヒグチユウコさんが生み出した、とびきりかわいいキャラクターのアイアイ探偵と助手のネコくんが、文字のデザインの謎を解き明かします。車のナンバープレートや新聞の題字など、普段目にしているデザインが、どのように作られ、どんなところで使われているのかについて徹底調査を行い、専門的な話も、アイアイ探偵がわかりやすく噛み砕いて説明してくれます。まさかネオンサインがこんな風に作られていたなんて!など、驚きっぱなしの一冊です。見ていくうちに、こんなにも様々な印象を与え、違った形をしているのにもかかわらず、「読める」ということが不思議に思えてきます。それも文字の不思議かもしれません。
(Y.M)



誉田 哲也/著 光文社

 「刑事ドラマに3割のリアルを」を合言葉に映画やドラマの世界で警察監修業務を担ってきた「チーム五社」。映画監督五社英雄の設立プロダクションの中で、警視庁刑事部出身の元刑事たちを中心に、台本監修、法令・演技指導等、警察に関わるすべての分野に的確なアドバイスを行うプロフェッショナル集団です。また、誉田哲也は警察ミステリーの第一人者であり、長年の取材活動による警察事情を極める作家です。本書は、チーム五社の6人のプロたちと誉田哲也との対談集で、ミステリー作家の視点から刑事の現役時代について、警察監修について迫ります。「現場は生き物」「盗犯に始まって盗犯に終わる」等、現場を知る者だからこその言葉が並びます。
(T.M)