まちのはずれに、きつねのぱんやさんがありました。せかいいちおいしいぱんをつくるのがきつねのゆめでした。あるひ、きつねのぱんやさんへおほしさまがやってきて、ぱんをかいました。たべると「ねこのぱんやさんのぱんにはかなわないみたいだねえ」といいました。しんぱいになったきつねは、しんしにばけると、ねこのぱんやのところへいきました。きつねは、ぱんをかってたべると、「きつねのぱんやさんのぱんにはかなわないようですねえ」といいました。ところが…。
真珠 まりこ/作 アリス館 くまはひみつのりんごの木(き)をもっていました。そのりんごは、とてもあまくておいしいのです。くまは、まいにちりんごの実(み)がじゅくすのをまっていました。そして、くいしんぼうのさるや、おしゃべりのうさぎにも、ないしょにしておこうとおもいました。
うさぎがおさんぽしていると、大(おお)きな赤(あか)いりんごがなっている木がありました。うさぎはいいことをおもいついて、りんごをぜんぶとってもってかえりました。そこへやってきたくまは、びっくりぎょうてん。りんごが、ひとつもなかったからです。がっかりしていえにかえると、うさぎから、てがみがとどいていました。
森 絵都/作 たかお ゆうこ/絵 岩崎書店 チイのおばあちゃんは、お花(はな)やさんです。「わたしも、大きくなったらおばあちゃんみたいなお花やさんになりたい!」とチイがいうと、おばあちゃんは、思(おも)いがけないことをいいました。お花やさんになるためには、花にためされるテストがあって合格(ごうかく)しなければいけないというのです。その日(ひ)から、チイの頭(あたま)のなかはテストのことでいっぱいでした。チイがおかしなゆめを見(み)たのはある日のこと。見渡(みわた)すかぎりの花畑(はなばたけ)の中(なか)で、白(しろ)ヤギのおじいさんがこまっていました。まごのユキオに花をおくりたいけれど、どれをえらべばいいのかわからなくなっていたのです。
マット・ヘイグ/作 宮坂 宏美/訳 ゆうこ/絵 ほるぷ出版
エヴィーは、動物(どうぶつ)が大好き(だいすき)で、動物と会話(かいわ)ができるという、とてもめずらしい力(ちから)をもっていた。とくべつな子(こ)だから、だれにも言(い)わないこと、動物と会話をしないことをパパから言われていた。だから、だれもエヴィーの力のことを知(し)らなかった。ところがあるとき、動物園(どうぶつえん)でライオンのいるフェンスに入って しまった男の子(おとこのこ)を助けると、「ライオンガール」として有名(ゆうめい)になってしまった。しかも、同(おな)じとくべつな力(ちから)を持(も)つ、モーティマーという男からエヴィーは、ねらわれてしまい…。