令和3年度8月号


『午前3時に電話して』

 小手鞠 るい/著  講談社

 小学校の時のリレーで「炎チーム」を結成したことのあるみなみ、雄大、晴樹、愛理の四人。一緒に練習し、一つのバトンをパスして試合を戦った大切な仲間であり友達です。いつも心でしっかりつながっていた仲間だったのに、別れの言葉もないまま、みなみは突然引っ越してしまいました。
 それぞれにお互いのことを思いながら暮らしているある日、雄大はブックカフェで「これは、みんなでつくる本です。」と書かれた白い本を見つけます。




『学校では教えてくれないゆかいな漢字の話』

 今野 真二/著  河出書房新社
 
 「四月一日」「八月一日」は何と読むかわかりますか?日付ではなく、苗字。それぞれ「わたぬき」「ほづみ」と読むそうです。
 身近にたくさんある漢字は、日本では五世紀頃から使われてきました。そんな漢字の面白いところが、歴史上の書物に登場する言葉やエピソードとともに紹介されています。
 漢字と仲良くなることで、苦手意識も薄れていくはずですよ。



『13歳からのレイチェル・カーソン』

 上遠 恵子/監修  かもがわ出版

 今から60年ほど前、レイチェル・カーソンによって書かれた『沈黙の春』。それは、農薬など化学薬品の影響で、春になっても鳥たちが鳴かなくなったという、自然保護と化学物質について考えさせられる本です。では、半世紀以上もの間、読み継がれているこの本の著者は一体どのような女性だったのでしょうか。「人間だけの世界ではない、動物も植物もいっしょにすんでいるのだ」という彼女の生命の言葉に耳を傾けてみませんか。




『医学のひよこ』

 海堂 尊/著  KADOKAWA
  
 中学3年生の曽根崎薫。中1の時の全国統一試験で1位になり、飛び級で入った東城大学医学部に週2回通っています。
 ある日、洞窟の探検中、同級生の仲間たちと見つけたのは「たまご」。150センチもの大きさで、さまざまな色の光を放つ正体不明の物体です。薫は大学の先輩に「たまご」のことを相談します。
 果たしてこれは、世紀の大発見なのでしょうか。
 2008年に刊行された『医学のたまご』の続編なので、併せて読んでみませんか。
 



『空き家』

 有田 奈央/文 森 洋子/絵  新日本出版社
 
 ずっとどうなっているのか気になっていた一軒の空き家。ある日、私たちはその家の前を通りました。いつも閉まっているはずの門がなぜだか今日は開いています。そこで、みんなで入ってみることになりました。なんと玄関の鍵も開いていて、吸い込まれるように奥へと進み、家の中を探検です。しかし、なんだかおかしいことに気づき…。
 暑いこの時期に、怪談えほんで少しひんやりしませんか?